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このエロじじい
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「僕は月川さんを、そんなふしだらな子に育てた覚えはありません!」
あ?
なに考えてんだ、このエロじじい。
「まさか、相手は朝くr」
「一人です!!」
マジでこの人、朝っぱらからなに考えてんだ。
あたしに限って、そんなことあるはずねえだろうが。
大旦那は今度は胸に手を当てて、大袈裟に安堵する。
「そうだよね、月川さんに限ってね……」
「月川さんに限って、なんですか?」
と、背後から宗旦狐。
今日は会いたくなかった。
いや、いつも会いたくないんだけど。
「いや、月川さんがね、昨日と同じ服装でホテルに泊まったって言うからね」
「おかしいな、俺は身に覚えがないです」
めんどくせえ。
あたし、会釈して資料室に逃げ込んだ。