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くっそねみ
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「悪いな。本当に、お前には苦労ばっかかけて……」
「わかったから。おばあちゃん、ちゃんと大事にしなよ」
結局、居酒屋の代金もあたしのカードでのお支払いだった。
「必ず返すから」
まあ、期待してない。
実父がそういう人だってわかってて飲みに行ったわけだし、お金せがまれるかもしれないと思いながら会うよりも、こっちから渡した方が清々しかった。
実父と駅で別れて、あたしはホテルに戻ってシャワー浴びてベッドにダイブ。
くっそねみ。
寝ぼけ眼で端末確認。
月川由香里:今どこ
妹を召喚してきたか。
あたし、大学の最寄り駅の名前だけ送ってそのまま眠りについた。