表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
133/416

よき父では、あった。

133


「お前も、酒を飲める歳になったんだなあ!」


とりあえず入った居酒屋で、実父は愉快そうにこう言った。


数十年ぶりに会ったその人は、白髪が増えたし、シワも深くなった。

亡くなった父方のおじいちゃんの顔を彷彿とさせる。


親子だから当たり前なんだけど。


「お前、ちゃんと働いてんのか」


「近くの大学の資料室で勤務してる」


「そうか。大学、ちゃんと卒業したんだな」


「まあね」


実父と母は、あたしが大学入学するまでは連絡を取り合ってたらしい。


でも、実父からの養育費が振り込まれなくなった瞬間、二人は完全に縁を切ったようだった。



実父は、あたしにとってはいい父だった。

休日は遊んでくれたし、小学校の勉強は全て実父が教えてくれた。


ただ、母曰く夫としては最低だったらしい。

実父は大の浪費家で、金があれば直ぐに手を出して娯楽に注ぎ込んでた。


ある時は出会い系サイトで知り合ったお姉ちゃんと飲みに行ったり、ある時はパチンコですったり。


離婚してからも養育費は払ったり払わなかったりで、まあ酷かったらしい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ