45話目
祐一は大百足に80のダメージをあたえた。
大百足は倒れ、祐一は120の経験値を得た。
アレフは120の経験値を得た。
ルカは120の経験値を得た。
美穂は120の経験値を得た。
80Gを得た。
祐一はレベルがあがった。HPが8上がった、MPが3上がった、力が4上がった、知力が2上がった、防御力が3上がった、抵抗力が2上がった、素早さが3上がった、運が2上がった。
「おかしいだろこれ。」
俺は思わず声を上げた。
「どー考えてもおかしいだろ。」
あまりに腑に落ちないので思わず2回も言ってしまった。
「なんだよ、大百足に80のダメージって。この世界は漫画の世界だろ。ゲームじゃないのに80のダメージを与えたとかいるか?いらないだろ。ぶっちゃけゲームの方だって最近ならな無くっても良い要素なんじゃないの、これ?それに漫画の中で力を数値化すると色々グダグダになるから嫌なんだよ。」
「仕方ないだろ。作者のファンタジーの引き出しの中に昔流行った超有名ゲームしか入ってないんだから。」
アレフが身も蓋もないことを言う。
「それに読者受けも良いのよ。慣れしんだ世界観だから頭を使わずに読めるからかしらね。」
愛されキャラ枠のはずの自称妹がさらっと毒を被せる。
「知らんのか?最近じゃゲーム部分が良く描けているってだけで売れたりするし、場合によってはオチのないゲーム日記の方が売れたりするんだぞ。馴染み深いというのは悪く言えば新鮮味がないとも言うが、良く言えば共感されやすいということでもあるからな。」
だとしても納得がいかない。
「まったく、男ってそういうとこダメよね。共感の重要性をわかってないっていうか。」
「まったくだ。」
ならば、ちょっとでも共感できる事を言ってくれません自称ヒロイン候補さん達?
ここで辺りが暗くなり始める。今週はこれで終わりか…。それにしてもやっぱり納得がいかない。
一番かわいい猫は、黒猫派です