42話目
その場に座り込み呟く。
「あーあ、打ち切りかぁ。」
打ち切り、切ない言葉だよね、打ち切り。
「でもさぁ、何もいきなりアクション漫画にするこたぁ無いんじゃないか?」
「この雑誌は以前、王道アクションに路線変更して世界的な大ヒットになった漫画が2つもあったからな。おそらくそれでだろう。」
アレフ・ブレットが丁寧に教えてくれた。こいつ、案外良い奴かもしれない。
「お兄ちゃん。」
まぁ、決まったものは仕方がない。少し寂しいがそういうことだと受け入れていこう。
「お兄ちゃんってば。」
さて、それならそれで特殊能力を使ってバトルでもするか。どーせなら空を飛べるような世界観であって欲しいな。ハハッ、そう考えるとこれはこれで楽しめるかも知れない。
「聞けやコラ。」
そう言って褐色の肌に黒い羽が生えたショートパンツの女の子が突進してくる。新参ながらも一応はバトル漫画の主人公、難なくかわす。すると女の子はやおらショートパンツを下にズラすとうつ伏せに寝転びお尻をあげて一言。
「いやーん、お兄ちゃんのエッチ。」
あっ、この子、関わっちゃいけないタイプの可哀想な子だ。
「少し前に西を目指して旅をすると、うんたらかんたら言っている占い師がいたから多分それがフリだな。一人じゃ心細いからアレフも付き合ってくれよ。」
強引だが無視して立ち去る事にする。
「アホか、女がここまで体張ってんだから恥かかすんじゃねーよ。」
今度は後ろからモロに体当たりを喰らい無様に絡み合うように倒れる。
「いやーん、お兄ちゃんのエッチ。」
それはもぅいーつうの。
あっ、どうも今週号はここまでっぽいわ。
ではまた。
こたつを出すのがめんどくさい