2、魔王様はお怒りのようです
「おい……」
声をかけるが既に勇者は夢の世界に旅立っていた
思わず額に青筋が走る……
ふふふ、あなたが初めてですよ、僕をここまで怒らせたおバカさんはぁ!!!
などと某ドラゴン的なボールの物語の冷蔵庫的悪役のセリフを頭に浮かべながら
魔王は右手に魔力を集めた。
並の魔術師百人分はあろうかという魔力が収束され弱く黒い光が放っている。
「魔王を馬鹿にした罪……その身で償えぇ!!」
魔王が魔力を放ち
黒い光線が勇者の張った結界へと一直線に向かい、結界を突き抜け、勇者の息の根を止め………
……る事はなく鏡に放たれた光のように反射して物凄いスピードで魔王の顔の真横を通り過ぎ、背後の祭壇を破壊した。
「…………」
普通、個人の張る簡易結界は低級魔法を数十発防ぐ強度しかないハズなんですけど……と
「ふ、どうやら俺はお前の事を甘く見すぎていたようだ………しかし、次は無い!!」
魔王は、そんな事を言い放つが
当然の如く熟睡している勇者は全く聞いてない
祭壇の間に魔王の独り言が虚しく響いた。
「…………」
気を取り直して再び手に魔力を込める
量を先程の二倍に……
「突貫せよ」
ただ単に魔力を放つのではなく短い詠唱によって魔力に特性を与える、
「…………今度こそ死ねぇ!!」
魔王の魔力が再び勇者に襲い掛かる。
今度は跳ね返される事もなく、結界を破壊せんとガリガリ音を立てながら直進しようとする!!
………しかし一分程ガリガリした後、力尽きたように、ぷしゅーと間の抜けた音を立てて霧散してしまった。
因みに結界には傷一つ付いていない。
「………」
三度魔力を手に込める、
今度の魔力は
今までに無い収束を見せ黒い光が辺りに充満し、唸りを上げる。
「漆黒の星よ……総ての理を断つ力を我に……」
久しく使っていなかった魔術の詠唱を行う目の前に展開するのは巨大な魔法陣
「メテオライトブラストォォ!!!!」
魔法陣から太い闇が放たれた。
闇は容赦無く結界ごと勇者を飲み込む
凄まじい轟音の後………
残されたのは大きく穴の空いた城に……
全く無傷の結界に守られた勇者……
「もお……食べ切れないぉ……」
幸せそうに寝言を言っている
「………っ~~~~!!」
その日
最早完全に切れた魔王はなりふり構わず魔法を連射を始め…………
日がどっぷりと暮れて勇者が起きる頃には魔力の尽きるまで力を使い果たし
完全にくたびれていた。
中二病が入ってるし、文章もめちゃくちゃですが、之が俺の精一杯さ!!