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17/33

17、女は怖い…だそうです

回数を重ねるごとに更新が遅くなっているぜ………OTZ


暫くして……



「………うう……」



調理室で放置されていたマンティークは

真っ青な顔してテラスにやって来た。



「…………起きた?」



勇者はマンティークの分の紅茶を煎れるとカップを渡した。

ありがとう、と受け取り向かいの席に座る。



「うーん……なんだか気絶する前の記憶が無いんだけど……」



ついでにお腹が物凄く痛い、

何か思い出しそうだが、思い出す直前になると何故か急に拒絶するように記憶が離れて思い出せない

そのため何が起こったのか勇者に聞こうと思っていたのだが



「………思い出さない方がいい」



そんなマンティークの疑問を見越してか勇者が憐れむような顔をして影のある声でそう言った。



「……?」



少々納得がいかないもののそのうち思い出すかと紅茶を口に含んだ。


________



勇者とマンティークがお茶を終えた頃


ちょうど

風呂から上がった魔王達が帰ってきた。


風呂上がりでまだ湯気を立ち上らせながら、いつもの姿に戻った魔王は……怒りやら恥ずかしさやらで少し頬を紅潮させ立っている。



「…………魔王……どうした?」



「………もう二度とコイツらとは風呂に入らん!!!」



「………はぁ」



何だか魔王に宣言された。いったい、風呂場で何をされたのやら……

のぼせてしまったのか真っ赤な顔してポケーっと突っ立ってるファフニールの隣で

ラプラサスが悪戯そうに微笑んでいる



「あー………魔王様………帰ってきてらしたんですか……」



魔王を見た、マンティークは複雑な顔をして何か言いづらそうに口を吃らせる、どこか他人行儀だ


別に良いのだが………なんか、モヤモヤしたものが胸につっかえてくる

言いようの無い不快感

……そんなものを感じた時


突如、ラプラサスが邪悪なオーラを漂わせてマンティークの肩を掴んだ



「どういうつもりなのかしら………ねぇ」

素敵な笑顔を浮かべてそう呟いた。


………怒ってる?


何がラプラサスの気に触れたのか全く解らないマンティークは頭の中に疑問符を大量に浮かべる



「ちょっと……こっちに来なさい」



四の五も言わせず相手を逆らわせない口調のラプラサスに



「………はぃ(汗)



恐怖のあまり声を裏返しながら返事をする……こうなっては従うしか道はない

廊下を出て、ラプラサスに何処かの部屋に連れていかれるマンティーク……

その様子を見守る三人、数分間の沈黙が流れる



「…………マンティさん、何されるんでしょうか?」



「………さぁな……」



魔王はファフニールの疑問に自分も解らないと返す。そもそも何でいきなりラプラサスが怒っているのかすら…………

魔王とファフニールはうーんと頭を悩ませる………



………実はラプラサスの怒っている理由に何となく察しがついている勇者は魔王達に教える事もなく陽気の中で横になり

……十秒で寝てしまった



「うぎゃぁぁぁ!!!!!!!!!!!」


城中に響き渡る大きな悲鳴



「……………………」



いったい何をされてるんだろう………

再び部屋に沈黙が流れる

(勇者は悲鳴を聞いても全く起きる気配が無い)


……と駆け足が廊下に響いたかと思うと

マンティーク扉を押し開いて

魔王の目の前にやって来た。


ってか………なんか土下座してきた。



「魔王様!!……な…なんか、よく解らないけど、すいませんッス!!?」



なんか、よく解らないのに謝られても困るんですが………


と、どう反応すれば良いのかと考えあぐねていると……



「ほら、まだ魔王様はお怒りよ?」



「ひ………」



後から来たラプラサスがそんな事を言う、どうやら自分が怒っている事になっているらしい


別に俺は何も怒って無いんだが……


しかし、胸のつっかえが抜けない魔王は



「その通りだ、もっときちんと謝れ」



ウサ晴らしにラプラサスの余興に付き合う事にした。

数十回にも及ぶ土下座のやり直し

最後の方にはもうヒーヒー泣いて

ファフニールも同情を禁じ得なかったそうな


少しやり過ぎたかな…と


しかし、なんだかよく解らないが心は晴れた魔王であった。






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