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短編と呼ぶにはあまりに短くて  作者: 松茸


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19/22

金のオノ

「あなたが落としたのは、この金のオノですか? それともこの銀のオノですか?」


 湖から女神が出てきて私に問う。


「ど、どちらでもありません。私が落としたのは普通のオノです」


 この流れ、何かまずいなと思いつつも私はそう答える。


 女神はにっこりと微笑む。


「あなたは正直な人ですね。そんなあなたには、この金のオノと銀のオノを両方差し上げましょう」


「え、いや、ちょっと、いらな――」


「ではさよならです~」


 女神はブクブクと湖に沈んでいった。


 あとには私と、金のオノと銀のオノが残された。


「せっかく捨てたのに……」


 嘆く私を金の小野と銀の小野が冷ややかに見つめていた。


 ふたりはまったく同じ声色でしゃべった。


「さあて、よーっく聞かせてもらおうじゃないか。なんでおれたちを殺したのかをな」


 ピカピカのふたりが私を取り囲む。


 私は間違えたのだ。


 死体を遺棄する場所を。


 オーノー。




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