レンタル惑星
「そろそろだな」
「あぁ、そろそろアレを送りつける時がきた。」
今日もこの地球では人間であふれている。
彼らは毎日あわただしく動いている
しかし、この日だけは違った。
その日はみなが空を見上げていた、
昨日にはなかった物
巨大な球体が空に突然現れたからだ。
「あれはなんだろう?」
みながあわただしく動いていた歩みを止め、空を見上げる
球体の表面は滑らかで、なぜその球体が浮いているのかさえ分からない
どこかの国の兵器かも知れないと誰かが言うと
すぐさま軍隊の警戒網がしかれた、
しかし、全く変化が見られない
その球体が現れてちょうど半日が過ぎようとしていた時に
球体が少しずつ開き始めた。
「おい、開いたぞ」
「何が出てくるんだ?」
人々の目はその球体に釘付けとなった
しかし、球体が開ききっても、中からは何も出てこなく、
かわりにそれは、巨大なモニターのようになった。
しばらく沈黙が流れたが、やがてその巨大なモニターに
今まで誰も見たことも無いような人が映った
肌は透き通るような青、髪は真っ白で放射状にのびている
目、鼻、口は普通にあるのだが耳はまるで獣のような大きな耳をしている
そのことから、おおよそこの星の人間ではない事がわかる
最初、人々は戸惑い、
この世の終わりのような叫び声をあげた者、
そのモニターに向かって銃の引き金を引く者
ただこの場所から逃げ出そうとする者で辺りは騒然となった
だが、そのモニターの人が
流暢な地球の言葉で話し始めた時は辺りは静かになった
誰もが言葉など通じないと思っていたからだ
みながモニターの人の言う事に耳を傾けた
内容はこうだった。
「どうも、地球の皆様こんにちは。毎度、わたくしどもの惑星レンタルサービスをご利用いただき
真にありがとうございます。さて、今日このビデオを送らさせていただきましたのは、
あなた方達の祖先のアダムとイヴ様が登録されました太陽系第3惑星のお試しレンタル期間が終了いたしましたのでご連絡をさせていただきました。
さて、今回は本登録の件で、このメッセージを送らせていただいております。
もしこの惑星がお気に召さなかった場合、今すぐにこの惑星の生き物すべてを殺処分とし、元の星にお戻しいたします。
本登録をする場合、代金としてそちらの星の一番高い文明を持った生き物達をこちらの星で奴隷として働かせてていただきます。
本登録をする場合はこのメッセージと一緒にお送りいたしましたボタンを押してください、すぐに手続きをいたしますので。期限はこちらの時間で1ヶ月です。それ以降は契約破棄ということになりますのでご注意ください
それでは、またのご利用を心よりお待ちしております。」
そう言い終わるとモニターは元の球体に戻り、空高くへと消えていった。
一つのボタンを残して。
それから、一ヶ月が過ぎ
この地球では相変わらず人間達が、あわただしく動き続けている
「本当にあれは何だったんだろうな。」
「結局ボタンを押しても何もなかったしな」
みながそう思っていた。
<今日のニュース>
「歴史的大発見です、今まで誰も見つけたことのない大陸が太平洋に突如現れました。
この大陸の文明は大変進んでおり、人類がこれから千年かけてたどり着く程のものと専門家が分析しておりますが、なぜか住人が一人も・・・。」
どうも、お久しぶりです。
2ヶ月ぶりの投稿となります。
今回は作風を打ち壊してみました
厳しい目線で評価をお願いします。