表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/41

第一話 転生

「あれ、ここどこだ……?」


 俺は池が近くにある平原のど真ん中で目を覚ました。


 確か俺は、PCデスクに向かいいつも通りゲームをやっていた。

 それは最近俺がハマっているポーカーだ。ネットでリアルタイムに対戦が出来る。

 お金を賭けることは無いが、ゲーム内マネーは賭けることが出来るシステムだった。

 俺はそんなギャンブルゲームに熱中していた。


 しかしその後俺は負けて、むしゃくしゃしながら疲れて布団に入り、目を閉じた。


 そして深い眠りへとつき、そろそろ朝かと思う頃合いで目を開けると、俺はここにいた。



「どうなってんだこりゃ……」


 俺はこの状況を飲み込めないまま、近くにあった池の方へと歩み寄り、姿を映してみる。


 じ~っと水面の揺れがおさまるのを待ちながら俺の姿が映るのを見守る。


 するとそこにはいつも通りの、寝る時に着ていた上下紺色のジャージに黒い短髪をした男がいた。

 目つきは穏やかで立派な好青年だ。


「容姿は同じだよな……」


 不思議な夢だなと思いつつもほっぺをつねってみた。


「いててて!」


 痛い? ということはこれは夢ではないのだろうか。

 

 辺りを見渡すと、蜃気楼でモヤモヤとしているが、平原の奥の方にうっすらと人工物のようなものが見えた。

 俺はひとまずそこを目指すことにした。



  ▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼

 


「近くで見ると意外とデカイな……」


 入口らしきところにたどり着くと、そこには見たことも無いような大きな門があった。そこまで大きくないと思っていたが、かなり大きな街だ。


 現世とかけはなれた建物の構造にうつつを抜かしていると……




「旅のもの、何か用か」




 槍を持った甲冑の男がガシャガシャと音をたてて近づき、話しかけてきた。

 俺の居た世界にはこんな物騒な槍を持っている人間は間違いなく、銃刀法違反で捕まる。


 でも俺はこんな容姿の人間を見たことがあった。


 ゲームだ。


 恐らく門番だろう。焦っているところを悟られてはダメだと思った俺は、ひとまずここは話を合わせておくことにした。



「いやぁ疲れましたよ。ようやく目的地に着きました。中に入れて貰えませんか?」


「そりゃあご苦労さん。だがあまり見ない格好だなぁ……この街へは何をしに?」


 門番はこちらの格好を舐めるように見ながらそう問いかけてきた。


 まずいことになった。

 確かにこんな上下ジャージなんていうラフな格好で平原を歩いてきてりゃ、誰だって怪しく見える。 


 解答を間違えればそのまま持った槍で頭を貫かれそうだ。



 少し返答に迷っていると、街の外壁に最近貼られたのかそこそこ綺麗で大きなポスターが貼られているのが目に入った。



【ミラガライド王国:新たなチャレンジャー求む! ギャンブル闘技場トーナメント開催中!】



 これだ。俺はそのポスターをマジマジと見つめずに横目で確認しつつ、門番の問いかけに返答した。



「ギャンブルをしに来たんですよ。ほら、ここの闘技場は有名でしょう?」


「……そうか、なら通れ」


 男の警戒心が解けたのか、筋肉の緊張が和らいでいったような気がする。

 なんとかセーフだ! ひとまず俺は門番の横を通り過ぎ、門の方へと向かおうとする。


「闘技場に出るなら、気をつけろよ」


「あ、あぁ。お気遣いありがとう」


 街に入ろうと門番の横を通りすぎたその時、門番がそう声をかけてくれた。

 何に気をつければいいのかは今のところ不明だが、ひとまず俺は街の中へと入ることが出来た。


先が気になると思ってくださった方は、ブックマークと広告下にある☆☆☆☆☆ボタンを押していってくださると執筆の励みになります!



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ