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転生したようで


私はモブ中のモブだったハズだ。

物語に何も介さない、影響すらも及ぼさないただのモブ、モブ、そうモブ。


「冗談じゃないわッ、誰が悪役令嬢なんかやるもんですかッ!!!」


あれよあれよと言う間に悪役令嬢の座についてしまったモブのお話。




始まりはだいぶ前に遡り、私が5歳のとき。


私の家は由緒正しき家で、簡単に言ってしまえば私は財閥令嬢だった。

歴史ある財閥の分家で、さほど本家から遠くもない血筋の家である。従兄弟が本家の息子くらいには…あれ大分近いや。


そんな家庭で可愛がられて育てられた私、三ヶ森(みかのもり) 綾子(あやこ)


まだまだ5歳と年若いですが、前世を思い出して精神年齢25歳。何が悲しくて20歳というこれから楽しいことが待っている年で死なねばならんのだ。

まあ、不注意、事故。階段で足を滑らせての転落死、誰も悪くない私が悪い。


しかし、この世界はなんと例の乙女ゲームの世界ではないか!!"例の"というのは前世で読んでいた小説のよくあるパターンだからだ。


まあ現実にあるわけないから楽しんで読めるだけ、実際起きてみると何これ状態。

思い出したときには頭が混乱しすぎてこれまた困ってしまった。


しかしながら、私はただのモブ中のモブ。

物語には一切干渉することない存在なのだけど。


さて、乙女ゲームの世界について説明しましょう。


まず舞台は現代の学園。

いや、世界観は確かに私の前世である地球と同じだが、ここは確かに異世界だった。

魔法使いや剣士もいて、魔族や魔物もいる。


だけれども、ゲームとしては良くある定番だ。


要は考え方だ、と幼い私は悟っている。

動物が魔物に変わり、魔族は海外に住む人々という認識だ。


かくいう私も前世とは異なるこの世界観にどっぷりと浸っている。三ヶ森系統の家は有名な剣士を多く輩出していて、私の家もそれは例外ではなかった。

生まれた頃から剣士への道を歩むことが決まっていて、特に反発をすることなく幼いながらに剣術を学んでいる。


次に、ゲームの主人公であるヒロインの蔦花(つたばな) のばらは高等部から編入してくる。

これも乙女ゲームあるあるの展開だと言えよう。


ヒロインの両親が亡くなった後、ヒロインは母方の祖父に引き取られる。その祖父が三ヶ森家と並ぶ程の名家であり、この学園に入ることとなるのだ。普通科に進むことになるが、剣も魔法も才がある。羨ましい。


次に攻略対象についてだ。


キャラにはそれぞれ水・金・火・木・土・天・海の字が入っている。


学園で生徒会長を務めており、権力ある家の跡取りで俺様御曹司と称される、天龍寺(てんりゅうじ) (あずさ)


魔法科で天才と謳われている無口でクールな遊水(ゆみず) 千里(せんり)


ヒロインの担任で色気の多いホスト教師と言われている木鷺(きさぎ) 永樹(えいき)


チャラくて不良気質だが成績トップの美男子、兎金井(とがねい) 真斗(まなと)


私の従兄弟であり、剣士科の剣豪と謳われる三ヶ森本家の次期当主である爽やかな青年、三ヶ森(みかのもり) 海里(かいり)


風紀委員長であるドS鬼畜眼鏡の火谷貝かやがい 雪宗ゆきむね


ヒロインの使い魔である土乃憂つちのうい

やり込み要素の一種で、土乃憂はある条件を満たさないと出すことが出来ないキャラクターだ。


最後にライバルキャラだが、ライバルは3人いる。


天・海・金のライバルが天龍寺てんりゅうじ 円香まどか

梓の妹で、海里の婚約者で、真斗の幼馴染である。


水・土のライバルが東雲しののめ 望愛のあ

千里の婚約者で土乃憂のかつての契約者。


火・木のライバルが那智なち 絵里香えりか

永樹の年の離れた従兄弟で雪宗の婚約者。




そして、私はこのライバルキャラの一人である天龍寺 円香と仲良くなるのだが、何故か物語の始まるころには彼女が務めているはずの悪役令嬢の座に私がついているということをこの時の私はまだ知らずにいたのだった。



ゆっくり更新していきます、どうぞよろしくお願いします。


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