友達作り
昨日は散々だった、放課後に呼び出された挙句誰も来ないといういわゆるドッキリと言うやつにひっかかったからである。
だがあの手紙の送り主は一体誰だったのだろうか。
そんなことを思いながらクラスに入ると俺の席に誰か座っているそれも可愛い子だ。
この学校の人口比率は女子のほうが多いだろう。
このクラスの生徒も女子が30人男子が10人と女子のほうが多いのである。
もしかしてあの可愛い子が昨日の手紙の送り主・・・?ここであの子に聞くのもいい。
だがもし違っていたら恥ずかしいだけだ。しかし俺は聞かなければならないのだ、なぜなら俺は昨日屋上で君を待っていたのだからな!
俺の席に近づくそのたびに心臓が早くなる。
大丈夫だ、俺ならできるなんせ俺はもてもてなのだからな。
「なぁ、昨日の手紙お前だったのか?」
言ったぞ俺は言ったんだ。
だが答えは俺が思っている妄想の用にはうまくいかなかった。
「昨日の手紙?なんなんそれ」
やはりこの子ではないのか。
「ごめん、ごめん俺の席に座っているからそうなのかなって思ってさ」
「あーここ君の席か、えっと波風君だっけ?ごめんね」
そう言うと彼女は立ち上がり再び横の席に座りながら何事もなかったかのように友達と話すのを続けた。
俺は席に座る、彼女の体温がイスに残り微かに温かい。
そして俺は気づいた。
彼女・・・俺に惚れていると。
好きでもない人の席に座るということはありえないだろう、そして彼女は座っていた。
これはつまり惚れている以外ないのだ。
だがここでうかつな行動を取ってしまうとこれからの学校生活にも響いてしまう。
ないだろうが、もし俺が惚れていない彼女に追撃してしまうと、俺はこのクラスでは生きていけないだろう。
そんなことを考えているうちに昼休みになっていた。
そして俺は大事なことに気がつく、それは昼ごはんを一人で食べている時にふと思ったのだ。
このクラス男子が10人しかいない。
俺以外だと9人だ、つまりだこの最初の期間で最低一人だけでも友達を作っていなければ俺の学校生活はBADEND直行なのである。
これは一大事だ、彼女を作るとかもてるとかいぜんに友達を作らなければならないのだ。
だがクラスを見渡すともうすでに5人組のグループと3人組のグループができているではないか。
そして最後の一人はもう4日目というのに一度も来ていない。
こんなところで俺のもてもて伝説が終わってしまうのだろうか。
そう思えば一年の時も最初はみんなと飯などを食っていたが終わりになると一人で食べていたことが多かった気がする。
所詮俺はもてることはできないのだろうか。
昼休みが長く感じる俺であった。