敏感王子
俺はいつも思うんだ。
俺ってもしかしてもててるんじゃないかってな。
何も根拠をなしにそう思っているわけではもちろんない。
例えばだ例をあげてみよう。
「おはよー、今日もいい天気だねーいい天気だとなんだか元気がでるよね!」
そう、俺は通りすがりのクラスメイトに話しかけられたのだ、さらにこの子とは話したことがない。なぜなら2年に上がってまだ3日だからだ、そりゃ話していない人もいるのだ。
そして俺がもてていると確信を持った出来事がある。
なぜなら今日学校に行くと机の中に手紙が入っていたのだ。
そこでの俺はとても輝いていたと言い切ることができるだろう。
だがしかし俺は迷った。この手紙を読むか読まないかをである。
もし読んでしまいその内容があなたが好きです!みたいな内容ではない時にショックを受けるからである。無論そのようなことはありえないのだがな。
そして案の定手紙の中にはこう書いてあったのだ。
あなたに伝えたいことがあります。
放課後屋上に来てくださいと手紙には書いていたのだ。
お分かりいただけただろうか、この俺がもてもてだということに。
そして今は放課後、つまり手紙の内容に書いてあったように屋上に行くと俺の彼女ができるというわけである。
階段をあがる、俺達の教室は二階、屋上からは少し遠い3階・・・4階、階を重ねるごとに胸が高鳴ることが分かる。これがもてるということなのだろう。
屋上につく、だがまだ手紙の送り主は屋上についていないらしい。
どうやらああいうテンプレをしたいらしいな。
「ごめーんまった?」
「いや俺もいま来たところだよ」
こんなかんじのテンプレをしたいとはいい趣味をしている、俺もその趣味に付きあおう。
だがいつまで待っても送り主はこない。
なぜだ・・・なぜこない。
もしかして俺は騙されたのか・・・?
あと1時間待ったら家に帰ろう、送り主は俺に試練を与えているのだなそうに違いない。
だが1時間まっても誰一人来なかった、そして俺は痛恨のミスをしたことに気づく。
この学校屋上に行くのは禁止だということを思い出してしまったのである。
帰ろう、それが俺の残された選択だ。
俺はそっと屋上を後にした。