生きている。
掲載日:2013/03/16
別れを知った12の冬。
泣いている事が恥ずかしくなって、
一人ベットに潜り込んで声を殺して泣いた12の冬。
何もかも嫌になって逃げ出した13の夏。
不安と期待でいっぱいで。
夜になって怖くなって家に帰った。
無言でご飯を食べる。父はただ仏頂面で新聞を読む。
母は台所で父のおつまみを出す。
嫌だ。嫌だ。嫌だ。
この空気が嫌になって逃げたのに、
どうしてまた戻ってきたのだろう。
問いかけても答えは返ってこない。それは、ここが家だから。ここが私の家だから。
大丈夫。そう母に言われた14の春。
心が潰れそうで、崩れそうだった時、助けてくれた母。
仏頂面で見守ってくれてた父。
その時一人ぼっちじゃない事を知った。
挫折を知った15の夏。
模擬入試で落ちて自分の実力を知り、大声で叫んだ時。
仏頂面だった父が笑ってこう言った。
「まだ終わってない。」と。
15になってまで大切な事に気付かなかった私。
そして今。
私は生きている。
誰かに支えられ、
誰かに助けられ。
仏頂面の父。
笑顔溢れる母。
頑固な私。
今まで通り生きている。
何も変わらない風景の中で。
堂々と生きている。




