三話
俺が安全だって証明しろだ。魔法もまともに使えない。人間の体に慣れてもいないこの状態でどうする。
あれは使えるか?村を出るときにもらった剣と盾。
試しに見せてみるか。
「こ、これはどうだ?」
恐る恐る剣と盾を差し出す。
「なにこれー?」
少女はまじまじと見つめる。
少年も後ろから覗くように見入る。
「あ、これ僕知ってますよ。ブキリゴ村に伝わるといわれてる伝説の剣と盾ですよね?」
なんだそれ?まあここは話を合わせておくか。
「そう、それだ。どうだ怪しい奴じゃないだろう?」
「これブキリゴ村に僕らが行った時にもらえなかったやつなんですよ。お前らは弱すぎる!勇者にしかこれを持つ権利が無いって。お兄さんあんまり強くなさそうなのになんでこれ持ってるんですか?」
「もしかして盗んだの?」
二人の冷たい視線が俺を貫く。
しかし、どうする。強さを証明すればいいのか?村の時みたいに魔法が出ればいいんだが。
両手を構え力を集中させる。
「ちょっ急に何してんの?」
「強さを証明すればいいんだろ。見てな」
手が熱くなってくる。どうだ出るか?
すると
火花を散らしながら電機の光線が前方へと放たれた。
光線は辺りを焼きつくしながら目視できない程彼方へと飛んで行った。
光線の軌跡ははっきりとわかるほどに焼跡が地に刻まれていた。
二人は唖然としていた。いや、俺もだ。こんなやばい魔法が出てしまうなんて。
「あ、あんた何者なの」
声を震わせて少女が問う。
「勇者だ。」
「いや、名前を聞いてんの。」
「名前?何故?」
「これから仲間になるんだから当然でしょ。こんなに強いんだったら仲間に入れてあげる。」
「信じてくれたみたいでありがたい。ただ名前は分からない。俺はただ勇者であることしか知らない」
「なにそれ?じゃあ私が決めていい?」
「ああ別にいいぞ名前くらい」
「じゃグビリコってどう。強そうな名前じゃない?強いお兄さんにぴったりだよ」
「わかったじゃあ俺のことはグビリコと呼んでくれ。お前らの名は何というんだ?」
「私はコーク」
「僕はチーロです。よろしくお願いします!グビリコ」
何とか仲間として認めてもらえたようで良かった。だがこいつらで大丈夫なのだろうか?




