二十六話
「まあとりあえず情報収集しましょう!」
「えー、なんか大丈夫そうだし宿にでも泊まろうよ。汚いまま嫌だよー」
「んー、まあ街は安全そうだしいいか」
「グビリコはどうですか?ああ、俺も休めるなら休みたいな」
まだ怪我から復活したばっかだしな
ただやはり街の住民の様子が気がかりだな。
少し休んだら調査するか。
「今回の街は道がわかりやすくていいわねーこの道をまっすぐ行けば宿があるみたいよ」
「じゃ早速宿に行こう!」
人混みを掻き分けながら進んで行く
「しかし、人が多いですねー。本当に蟻いるのかなー?」
その瞬間街のざわめきが止まった。
「おい、お前今なんて言った?」
先程まで作り笑顔を浮かべていた屋台のガタイの良い男が言った。
「えっ?本当に蟻いるのかな?って」
「二度とそんなこと口にするな。こっちにこい」
俺たちを無理やり街の路地裏へと引っ張ってきた。
なんなんだ?
「おいお前らよそ者か?この街で蟻に関する発言は禁句だ」
「は、はい。でも蟻なんてどこにもいませんよ」
「街にはな。あれが見えるだろ。あそこにいるんだよ」
街の中心に位置する荘厳な城を指さす
「あの城に?どういうことですか?」
「この街はこの街を治める国王の元三カ月程前までは皆平和に暮らしていたんだ。だが三カ月前に蟻の大軍がこの街へとやってきてあっという間に占領されてしまったんだ。王族たちは皆殺され、俺たちは蟻たちの監視下へと置かれた。毎日生贄を捧げる代わりに安全な生活を保障されている」
「そ、そんなひどい。僕たちがすぐに助けてあげます!」
「は?何言ってんだ。お前らみたいなガキにどうにかできる問題じゃないんだよ。この街は鉄壁の城塞都市として知られていた街なんだそれをあっという間に占領するような奴らにたった三人で挑もうなんて死にに行くようなもんだぞ」
「でも僕達助けなきゃいけない人達がいるんです」
「助けなきゃいけない人達?生贄のことか?それは無理だ。とっくに奴らに食われちまってるよ」
「そ、それは酷い。」
チーロは怯えた表情を浮かべる。
「奴らはある村の住人を攫って女王アリの病気の治療をさせてるらしい。俺らはその攫われた村の住人を救いに来たんだ」
「だが、そんな危険なことガキ三人にさせるわけにはいかない。大人しく帰れ」
「嫌です。僕達こう見えても強いんですよ。☆5のクエストをクリアできるくらいにはね。」
「☆5のクエストを!?そ、それなら可能性はあるかもしれないな」
「おっさん。俺たちのことを信じてくれないか。俺たち腕は確かだ。俺らは魔王グレートゴキブリを倒すために旅をしてる。そのためには、これはどうせ避けられない試練だ。俺らにやらせてくれ」




