十四話
無数に飛びあがってくるゴキブリ達。
それをこちらも負けじと無数に魔法を飛ばすことで撃墜する。
しかし、次から次へときりがないな。
一気にやっちまうか?
「今派手な魔法はここでは使わないでくださいね。危ないですからいろんな意味で」
俺の考えを見透かしているかのようにチーロが言う。
こんな時に限って勘が冴える奴だ。
「あいよ!」
仕方なく俺は一匹ずつ片づけることにする。
放たれた魔法が森の暗闇を照らす。
そこに黒い雨のように撃ち落された奴らが落ちてゆく。
五分程経つだろうかようやく飛んでくる奴らの数が減ってきた。
しかし、ここの奴ら弱いな。耐性持ちがいないな。
そう思っている間にも最後の一匹を撃墜する。
「やりましたね」
「疲れた」
「まだ疲れないでください。コークを助けるまでは全力で戦ってもらいますよ」
「わかってるよ。俺のせいだもんな。なあ撃ち落した奴らは踏みにいかなくていいのか?復活してまた襲ってきたら困るだろ」
「大丈夫ですよ。あれだけの魔法を食らったんですから。復活できずに時間がたてば勝手に死にますよ」
え?踏まなくても倒せんの!?今までなんで踏みつぶしてたんだ?
「そうなのか。じゃあコークを探そう」
「それがさっきの戦闘以降、奴に動きが無いんですよ。意外とさっきのグビリコの攻撃が効いてて動けないのかも!さっき奴がいた辺りに降りてみましょう」
「そういうことなら頼む」
雲の操縦は相変わらずだな。
森の全てを呑み込んでしまいそうな暗闇の中へと入ってゆく。
「うわー、いざ中に入ると何も見えなくて不気味ですね」
「今はそんなこと言ってる場合じゃないんだろ。コークを探すことだけに集中しろ」
「そうですね」
素直でよろしい。
「全く動きが無いなー。お前は何か感じるか?チーロ」
森は静まり返ったままだった。
なんだ?何かあったのか!首に痛みが走る程の勢いで振り向く
後ろには
身体を硬直させるチーロとその後ろには森の暗闇を反射する八つの目が光っていた。




