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十二話

 二人とも寝静まっているな。俺だけ何故だか目が覚めてしまった。

 外の空気でも吸いに行こうか。

 

 深呼吸をする。

 空気がうまい。

 俺のいた世界みたいに空気が汚れてないからだろうな。

 

 ーーガサッ。


 何かが動く音がした。何だ?いやな予感がする。二人も起こした方がよさそうだな。

 

 「おい、二人とも起きろ」

 小声で起こす。

 

 「どうしましたグビリコ?」

 「なによ寝てるのに急に!」

 おいおいそんなでかい声出すなよ


 「ちょっと二人とも静かにしろ!」

 つい語気が強くなってしまった。


 「お前がな!」

 小声で二人が息を合わせる。


 「で、どうしたんですか?グビリコ」

 

 「外に何かいる。気配を感じないか?」

 

 「えー特に感じませんよ。気のせいじゃないですかー?」


 「なに!勘違いで起こしたわけ。勘弁してよこっちは疲れてんのよ」

 二人とも何も感じないようだ。俺は確かに感じるんだが。本当に勘違いなんだろうか?


 ーーガサッ。

 

 さっきと同じ音が静まり返った夜に響く

 

 「今の聞こえただろ」


 「き、聞こえました」


 「聞こえたわ。何かいるわね」


 「ちょっとあんた達外見てきてよ」


 「えー怖いよーグビリコが行ってくださいよ。」

 全く仕方ない奴らだ


 「わかった俺が行ってくるよ」


 「気を付けてくださいね」


 「気を付けてね」


 「任せろ」


 周囲を見渡すが何か目立つようなものはない。どういうことだ。

 

 ーーガサッ。

 

 またあの音が響く。何だろうかこの音を聞くと体が震えてしまう。


 ーーガサッ。

 

 まただ。どんどん近くなってきている。上だ。恐る恐る上を見上げる。

 そこには例の巨大蜘蛛と思われるものがいた。暗くて大きさは分からないが今まで遭遇したゴキブリ達よりは確実に大きい。

 黒く光る不気味な八つの目に長く黒い縞模様の入った長い脚。ーーアシダカグモだ。

 体が本能的に警告音を発する。考える間もなく俺は走りだしていた。

 奴はゴキブリの天敵。

 俺が本能的に危機を察知するのは当たり前だ。

 しかしどうしよう奴は追ってこない。

 テントの二人を狙ってるようだ。

 助けてやりたいが体が動かない。俺はここで見ていることしかできないのか?

 

 奴は樹上からテントの上へと迫っている。奴の前足がテントを切り裂いた。

 やばい。

 今度は仲間のためにとっさに体が動いた。

 俺は手に力を込め。水の光線を放った。

 夜の静寂を破る爆音。

 やったか?

 いや、奴はピンピンしていた。耐性持ちか?

 奴は俺の攻撃を意に介さすテント内に手を伸ばす。

 あたりにコークの悲鳴が響き渡った。

 奴の手に捕らえられるコークの姿と奴に炎魔法を放つチーロの姿が見えた。しかし奴にチーロの攻撃は届かない

 助けたい。

 でももう体が動かなかった。

 俺はただ見ていた。アシダカグモに連れ去られるコークと奴に蹴り飛ばされるチーロの姿を  

 

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