さよならソウル ようこそソウル 其の2 ~ようこそソウル~
なりん唯一の左弾きギター・ソウルハンガーは
惜しくも失われてしまいましたが。
さて。
さよならソウル ようこそソウル 其の2
~ようこそソウル~
次の現場も近づいていたが、今や楽器と衣装を
賄う立場としてあらゆる事態に備えることを
考えていたらしいしおんヌが、
既に次の左弾きギターを手配していた。
「ソウルに何かあれば、取り寄せるのはコレと
目星をつけていまシタ。
今度来るその子にも、るぅーちゃんのネーミングを採用しましタヨ♪」
そういうしおんヌのとなりではにかんでいる、るぅー。
やはり、かわいい。
「るぅーちゃん、この子は、なんていうの?」
画像のギターを見ながらなりんが尋ねると、
るぅーは自信に満ちた目でひとこと名前だけを告げた。
「ソウルハガー。」
ソウルハガー、魂を抱くもの。
「そっか、聖弦・ソウルハガー。佳い名だね。
さすがるぅーちゃん。」
「聖弦って、そうだね。まだ会ってないけどきっとそうだよ。」
「あら。」
るぅーに指摘されるまで、なりんはるぅーが
そこまでは言ってなかったことに気づかなかった。
まだ画像でしか見たことのない、艶やかな
パールホワイトのボディとニス塗りの木目アームを持つ
可憐な「二代目ソウル」には、天使を思わせるような
「聖弦」の響きがいかにもよく似合った。
これで、聖弦ソウルハガーはるぅーとなりんの
ふたりによる命名を授かったことになる。
「ソウルハンガーがやきもちやきませんか?」
なんとなしにわーにゃ姫が口にする。
「だいじょうぶだ。兄とは妹にやさしいものだ。」
マサキが力強く宣言する。
そっか、ソウルハガーは女の子で、
ソウルハンガーはソウルハガーのお兄ちゃんなのか。
なんとなく、女子なのかな、という印象はなりんも
画像から感じていた。
「よろしくね、ソウル。」
なりんは、画像の中の新たな相棒を躊躇なく
「ソウル」と呼んだ。
きっとソウルハンガーもそれを望んでいる。
彼もまた、間もなく現れるこの可憐な妹を彼方から、
ーあるいは、すぐ隣りでー
見守っていることだろう。
「ソウルハガーが届いたら、シマさンの退院お祝いも兼ねて
皆でベリィで授与式をしまショウ。」
ソウルハガーの入手には、たくさんの大人たちが
志を出し合っている。
ベリィのふたりにカミコに春菜に穏たち澤菜家の家族に
しすたあ☆ふっどからも歩への快気祝いと共に
一封届きそして
エリックと援護くんも、苦しいであろう懐の中から
捻出してくれていた。
ちなみに、いちばん支出額が高いのは、姫さまだ。
それでも全額ではない。
新たなソウルがどのくらいの評価額なのか、
なりんが聞いてもしおんヌは教えてくれなかった。
「私の儲けにはしてまセン。今のなりんに釣り合うものを
探したら、よいモノになりました。」
なりんは買い被られてはいまいかと幾分怖くなったが、
左弾きギターが欲しいのも確かだし
下さるというのなら頂戴するのも
正直やぶさかでもないので
この際 皆の好意に甘えることにした。
こうして、ベリィに大団円の機会が設けられた。
もうそろそろ、ようやくエンディングが見えてきました。
しかし、実はここで書き溜めたぶんも使い切ってしまいました。
次回は早ければ明日ですが、遅ければもう少し遅れるかもしれません。
やはり最終回までに6月18日は またぐかもなあ。うん。
この物語が、いつかあなたの眼にもとまりますように。
では!




