これからの星たち 其の3
レラのオンステージに舞台袖の一同も魅せられつつ
いくつかのやりとりもあるようです。
さて。
其の3
ステージのレラはさながら妖精の女王だ。
バレエ経験が活きた優雅なダンス、
歌詞に込められた思いを伝える、しっとりと
深い歌声。
ハナナともまた違う魅力で観衆を魅了していた。
「すごーい。きれい。」
舞台袖から観ているハナナの素直な感想。いい子な予感がする。
なりんもレラのオンステージを綺麗だなと思った。
さすがです、エース兼プレイングマネージャー。
「えびたーーーーーん!!」
「れらちゅーーーー!!」
熱烈なファンコールが飛び交う。
「カミコさん、ここのステージにでてたんですよね。」
ハナナが聞く。
「そう!楽しかった。楽しかったから、
エンタメに関わる仕事に就いたの。
どうだった?やってみて。」
「はぁい。カミコさんの青春のステージなんだなあって思ったら、
やっぱり特別な感じしました。
お客さんもいい感じにいいひとたちだし。」
やっぱいい子だな、ハナナちゃん。
「もいもい。観てていいですよ。」
わーにゃ姫の声がした。そうか、もいもいも
レラさまのオンステージ観たいんだ。
「もいもい。」
ぺいぺいが言外でダメと制する。
「これならどうです?」
わーにゃがもいもいの前に立つ。
これなら、わーにゃもステージももいもいの視界のなかだ。
ただし、わーにゃ姫もめっちゃ無防備だが。
「分かりました!」
もう、て感じでぺいぺいが姫を奥へと引っ張りこみ、
もいもいにもお許しが出る。
もいもいは晴れて舞台袖からレラを注視した、
両手は保護対象としてのマサキの左腕に
まわしたままで。
…そこはちょっと、ひっかかるなあ。
なりんにとっては愉快な光景ではない。
まあ、言えた義理でもないけど。
レラたちのステージが一曲終えたところで
なりんはもいもいの拘束を切り崩しにかかった。
「もいもい。マサキくんは私が見てるから。」
「そう?じゃあお願いね。」
もいもいはもうステージに夢中で、こちらには
顔を向けもしない。
やっと解放されたマサキはなりんと共に
舞台袖のやや奥へと引っ込む。
なりんはレラのステージも観つつ、
マサキにひとりで別に来た事情を聞いてみることにした。
ステージのレラ、
ハナナとかみこのやりとり、
姫忍トリオのやりとりなどなど
こういう描写こそ大切にしたいですね。
特に会話は書いてて楽しいですし。
キャラ立ちを持ち味にしたいなあ。て思いもあります。
この物語が、いつかあなたの眼にもとまりますように。
では!