闇の中で
最強とは何か
それは雷鳴か
常闇とは何か
それは深海か
最強とは私
常闇とは私
私を呼べ
お前の心臓から出でて
お前の肺臓に帰ろう
求め 私を呼べ
新しきものよ
古きものを呼べ
浅薄なものよ
深遠なるものを呼べ
私の名を
薄れる意識の中、声ともならぬ声が聞こえる。聞こえるとも聞こえぬもの言えぬ耳が鳴る。言葉かうなりか鳴き声かわからない。近くか遠くかわからない。
私の意識はどうして薄れているのか、誰を呼べば良いのか。今のことも昔のことも暗闇の中に消えていく。
何か心の臓から、腸から湧き上がるものがあったような気がする。
強さを求めなければならなかった理由があった気がする。
気のせいだったか
気まぐれだったか
最強を求めなければならなかった理由があった気がする。
3度私の名を呼べ!
雷鳴よりも恐ろしい力をくれてやろう
6度私の名を呼べ!
闇より深い深慮をくれてやろう
9度私の名を呼べ!
岩より硬い体をくれてやろう
12度私の名を呼べ!
星より永い命をくれてやろう
ぅぉぉぉおおおおおお!
その名を何度も呼んだ
意識が途切れても呼び続けた
最強の力、最強の頭脳、最強の体、最強の命
それが、私の名だ!
毎度ご愛読ありがとうございます。読者様の声援が私の活力となっております。今後ともよろしくお願いします。