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だいぶ更新空いてしまってすみません。

諸事情により、毎日更新が難しくなってしまいました。

更新はかならずしますが、頻度はかなり落ちますがご了承ください。


ブクマ、いいね、評価、くださった方々には心からの感謝を。励みになります。完結までどうかゆっくりまったりとお付き合い下さいませ。


「さて、ではライルについてですが。ある程度方向性はこちらで決めて、最終的には本人に選んでもらいましょうか」


元貴族の子だとしても、おそらくあんなところに子供を放置したってことは捨てられた、のだと思う。どうせこのことはすでに最上部に知れ渡っているでしょうしいくつかの家は取りつぶされることになるでしょうね。

 そうでもしないと今後も同じことをする人は必ず出てくるもの。それに気になることもある。捨て子があんなにいるってことは、もしかしたら売られた子だっているのかもしれない

。この国は人身売買が禁止されているけれど近隣国までそうとは限らない。どこにでもいるのよね、ああいった愚かでどうしようもないことをする馬鹿って。


「どうするつもりですか?」


「ベアド、安心してね。彼の家が取りつぶされるのか、それとも当主交代なのかは分からないけれどそうならそれはそれで次代の様子を見るつもりだけれど…家に帰す気はないわ。だってきっと良い対応なんて期待できないでしょう?」


「…そう、ですね。それでは…?」


「ええと、いくつか案はあるのだけど本人に決めてもらいたいわ。まず一つ目はうちの領の孤児院に行く、二つ目はザインの元で執事として教育を受ける、三つ目は我が家の養子として私の義弟となるか。ただ義弟になった場合でもこの家を継ぐのは私のまま、成人したときにどう生きるのかは本人が考える必要があるわね」


目の前で頷いてくれているお父様もお祖父様もお祖母様も同じ考えだと思う。今後どう生きるかは彼次第。もちろんまだ五歳だからどの選択をしてもしっかり後ろ盾にはなるつもりではいるけれど。

 まずは彼の実家の特定と、この大きな事件に発展してしまいそうな件をどうにかしないといけない。それがはっきりするまでにしっかり考えてもらうことになる。

そう考えていると思わず先ほどまでの光景が頭に浮かんできてしまってじわりと涙が込み上げてしまいそうだった。


「ニーナ様…」


「ごめんなさい、さっきまでは必死だったから大丈夫だったの。でもあそこで亡くなってしまった子達のことを思うとどうしても…」


 「ああ、私の可愛くて優しいラナには辛かっただろう。さあ、こちらへおいで」


 いきなり泣き出した私に驚いておろおろする護衛と私の横に来て優しく抱きしめてくれるお父様。頭を撫でられて余計に涙が溢れてしまう。

 ただの一般人庶民だった前世、伯爵家の長女として産まれ五年で両親に捨てられて叔父であるお父様と祖父母に愛されて今日まで育った。姪であり孫である私を三人はそれはそれは甘やかしてくれたし自分でも甘やかされている自覚はあったけどそれに驕るべきではないと思って頑張ってきたと思う。


 今では全然全く言われることもないし、領民にも後継としても認められているけれどこんな見た目だから、領地に後継として顔を出すようになった時『色無しの後継者』『捨て子の後継者』なんてこと散々言われてきた。まだ八歳とかそんな幼い子供にも容赦なく浴びせられた悪意の言葉に当時は耐えられなくて部屋に引き籠って何度泣いたことか…。顔を出すたびに無遠慮に、人の顔を、髪を、瞳の色をひそひそ否定されてきたことだけはきっとこの先何があっても忘れないと思う。だからと言って恨む気持ちはないの、不思議と。もちろんショックだったし、この世界は力のない人間に対してかなりシビアであることを思い知った出来事だったしさらに頑張らないといけないと思った出来事でもあったのだから、今では感謝してるくらいよ。

それでも、今回の事件はキツすぎた。魔の森の奥で見つかった明らかに子供であることがわかる人骨が木の根元に積み上げられていて、魔物からも瘴気からも逃げるように木の上に登っていたライル。

 まだ五歳の彼にも、私にもあまりにきつすぎる出来事だったことだけは確かだった。


「…私ね、許せないの。たかが外見の色が薄いだけなのに、生きることすらあきらめなくてはいけないの?愛されたいと願ってはいけないの?魔力がない人間なんてたくさんいるのに。髪色も瞳の色も本人が望んでそうなったわけでもないのに。貴族に産まれたからってただそれだけで生きることすら諦めなくてはいけないの?そんなのわたしくにはきっとずっと理解できないわ…」


「それだけが全てではないと、ラナが身を持って証明しているのになあ。それが分からず凝り固まった考えの者は多いだろうな。それでもラナが公爵となる時代には少しは変わるかもしれん、このままにしておくつもりはないのだろう?」


「もちろんですわ。でもどうしたらいいのかまだ全然分からないの。私に何かできることはあるのかしら…」


「みんなで考えればいいわ?ね、貴方たちも考えてくださるのでしょう?」


短い返事ではあったけれどはっきりとしっかりと返事をしてくれた護衛の三人には感謝でしかない。まだヒロインのこともあるから悩みはたくさんあるけど、まだまだやりたいことはたくさんあるから負けられないしライルの後ろ盾になると決めたからには何がなんでも死ねなくなったわ。


 大丈夫、家族がもちろんだけどレイラ様もリュス様もレッド様もいる。護衛の三人もいる。味方はたくさんいるもの。


『私たちもいるわよー』


『ふん…』


ふふふ、そうね。ミリィもブルーもいるものね。よし、もう泣かない。少なくてもこの事件が解決するまでは。頑張るぞ~!お~!

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