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「…アーサー様は女性なら誰にでもこういう対応をされるのですか?」


「え…?」


「この色は私もお気に入りなので、着るけれど。こういうことあまりなさらない方がいいわ?きっと勘違いする女性もいるかもしれないわよ?今の私みたいに」


「……勘違いしてくれていいんだけど」


 最後の方は何を言っていたのか聞こえなかったけれど、まあいっか。


 でもちゃんとしないと。彼に翻弄されている場合ではないわ。好意を示してくれるのは嬉しいのだけど、やっぱりヒロインのことが落ち着くまで私は誰ともそういう関係にはなりたくはないのだ。

 だってシンプルに裏切られたら、つらいじゃない。仕方ないわ、私は自分が一番かわいいんだもの。


 そんなことを悶々と考えながら、指定されたドレスに着替えるために試着室に入ると先に中にいた着替え途中のレイラ様とお手伝いをしている侍女のミミがいた。私もメリーが控えていてくれたから、着替えを手伝ってもらいながら指定のドレスに着替える。


 そして二人で試着室を出ると、リュス様もアーサー様も大絶賛だった。


 そこから何着試着したか忘れたけど、お店にあるAライン、プリンセスライン・ベルラインをそれぞれ着た。いやあ疲れる。へとへとになっているところにイリーナが来て、こちらはお嬢様にですって渡されたドレスを見ると前に頼んでいたマーメイドラインとエンパイアラインの二着のドレスだ。

 

「ナニコレ、カワイイ」


「ラナ、ほら着てきなさいよ!」


そう興奮気味な様子のレイラ様に促されるまま、試着室に戻る。

 バーガンディ色のベルラインのドレスを脱いで、まずはマーメイドラインのシルク素材でできたドレス。肩のストラップは透明でできていて、端から見るとベアトップのように見える。背中には取り外しができるオーガンジーのトレーン。

 何より、素敵なのは色が何も混じってない黒。飾りも何もないけれどそれがまたとっても素敵。

 これを着るなら、アクセサリー類はシルバーがいいわね。宝石はダイヤね。

 メリーも同じことを思ったのか、店に置いているシンプルな一粒ダイヤのネックレス、指輪、シルバーのシンプルなブレスレット、髪は緩く後ろでまとめる。最後に大振りダイヤと小さななダイヤは散りばめられた髪飾りをつけて完成。


 ああああ、髪の色が白よりだからかな。黒が映える。


「お嬢様、とっても素敵です」


「本当?だいぶ攻めた感じだけど…」


「大丈夫ですよ。ほら、せっかくですから見せてきてください。ぜったい皆様褒めてくれますわ」


 そういってぐいぐいと背中を押してくるメリーにやられるがまま試着室から出ると三人の息を飲む音がする。


「やだ…ラナってばとっっっても素敵。今までで一番似合うわ。黒のドレスなんてあまり見ないけれどこうして見ると本当に素敵ね」


「ああ、驚いた。だいぶ攻めたデザインだが、ラナにピッタリだな」


「女神…?いや黒だから堕天使…?小悪魔か?…本当に似合っているよニーナ」


 

 最後だけなんかおかしいような気もするけれど。

 気に入ってもらえたみたいで嬉しい。レイラ様もお揃いで着たいというので、イリーナに注文出しておきましょう。

 

「ふふ、三人ともありがとう。こんなに褒めてもらえてうれしいわ」


「いや、もう言葉が足りないくらいだよ。俺こんなに綺麗な人初めて見た」


「アーサー副団長、同感です。ラナは綺麗になったなぁ」


 

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