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『久しいな、ラナよ』


「精霊王様!ご無沙汰しております。お変わりないですか?」


「せ、精霊王…?」


あ、そうだった。アーサー様もネロ様も初めましてよね。忘れるところだったわ!紹介しなきゃね。今日は精霊王様も一緒にピクニックに参加するのだもの。


「アーサー様もネロ様も、ご紹介いたしますね。こちらの方のお姿は見えていますか?」


「うん……」


「あ、ああ。見えているよ」


「良かった。精霊王様もお二人を紹介させていただいてもよろしいかしら?」


『うむ。よかろう』


おお、お二人とも突然現れた精霊王様にびっくりしてますね。まあそりゃあそうか。普通に生活してたら会えないものね。ふふ、精霊王様もいたずらが成功したような顔してるしいきなり現れたのもあえてなのでしょう。まったくもう。いちごと生クリームのサンドイッチ一個減らしちゃうんだから!


「では、まずアーサー様、ネロ様。こちらは精霊王様です。精霊王様、右にいる方が魔術師のオリバー・ネロ・ルフォン様で隣にいる方は騎士団の副団長を務めていらっしゃるアーサー・グラン・アヴェール様です。お友達です。ちなみにアーサー様もネロ様も私とレイラ様とリュス様の護衛でもありますので、あんまりいたずらしちゃダメですよ」


「お会いできて光栄です。アーサー・グラン・アヴェールです。どうぞ、アーサーと気軽にお呼び下さい。よろしくお願いいたします」


「お初にお目にかかります。オリバー・ネロ・ルフォン、魔術師です。好きに呼んでください。宜しくお願いいたします」


『我は精霊の王だ。お前たちが来るのは知っていた。それにしても、因果なものだの。ローザから聞いたことがある家名だな。まあ、あんまり堅苦しくなくていい。ここは精霊がいる湖だ、もし姿が見える精霊がいれば会話してやってくれると嬉しい。あまり人間に慣れていないんだ。きっと遊びたがるだろう」


「「はい!」」


 おお……珍しくネロ様が元気だわ…?精霊がいるからかしら?こういうの好きそうだものね。アーサー様は少し戸惑っているみたいだけど、彼なら大丈夫ね。何せ根が優しいもの。きっと精霊にも好かれるわね。


「…言ったそばからいるわね。ふふふ」


「ん?どうした?ニーナ」


「ふふ、いえ。アーサー様はアレですね。精霊に好かれるタイプですね。周りを見てみてください」


 キョロキョロとしているアーサー様で遊ぶように、彼の周りを飛び回る精霊達。

 なんて、可愛いのかしら。小さい生き物って本当に可愛いと思うの。


「え、あ…もしかしてこの飛んでるのって…?」


「あら、見えてきましたか?その子達が精霊ですわ。遊んでほしいみたい」


『それより、我はアレが食べたいぞラナよ』


 ええ……あれかあ。今年ももちろん精霊王様たちの好きなものがたくさん持ってきた。でもその前に、ピクニックの準備があるのです。精霊王様には少しお待ちいただけるようお話してあちらの準備はどうかしら。


 結界を通り抜けできない可能性や悪意を持って精霊を利用するかもしれないから使用人は信用のできるメリーとリュス様の侍従のレンとレイラ様の侍女のミミの三人しか連れてこれなかった。三人だけじゃ準備は大変だろう。手伝いに行こうかしら。


「って、すごいわ。三人とも。早いのね?」


 手伝いに向かったらまさかのすでに準備は終わっていて、すでにテーブルには食事が広げられている。もちろん昨夜アーサー様とメリーと作ったクロワッサンサンドも。その他、焼き菓子と季節のフルーツ。この香りは…


「はつみつ紅茶ね!素敵!大好きなの。さぁ、そこにいる皆様も座って一旦食事にしましょう?」


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