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可愛いですね…?いきなり何を言ってるんだこの人は。この外見が可愛いことは百も承知なのですよ。でもその、なんていうかあんまり慣れてない人に面と向かって言われると…なんていうか…照れる!
「…ありがとうございます。それで、アーサー副団長様のご用事とはなんですの?」
「ふふっ、それがね、昨日学園終わりに任務があってその報告も兼ねてネロと騎士団長と僕で王宮に行ったんだけどその際に“例の件”を聞きまして」
「ああ、ハイ。そうなんですのね。“例の物”については完成次第お屋敷に届けさせてもらう流れでよろしくて?」
魔道具を作成するのはうちの研究所なので、私にも必然的に予言の件が伝えられているていにしてもらっているのでこうやって話しにきてくれたのかな?
「うん、それについては公爵家側にお任せするよ。それでね、陛下直々にニコール王女とローレル公爵令嬢の護衛をするよう仰せつかりまして。ただ学園ってこともあるので、授業中は一応大丈夫と仮定して自由時間等は我が騎士団の人間が交代で護衛につくことになるので、事前にご報告をと思いましてね」
ああ、そういうことね。護衛か。まあミリィのこともブルーのことも一応、公にするつもりがないから形式上あった方がいいってことね。
「そういうことなら。お手数お掛けしますが、よろしくお願いいたします」
「わたくしは専属の護衛も影もいるので、ラナ重視で護衛していただいて構わないわ」
「承知いたしました。では、早速本日から」
こうして私達は今日から騎士団の人達に護衛されることになった。ミリィとブルーとは念話できるからいいけど、下手に淑女らしくないことしないように気をつけないといけない時間増えたわね…。あああ、面倒だけどこれも死なない為と思えば…!
◇
まさか、一日中顔も知らない令息達に声を掛けられるとは思いもしなかった…。可愛いって罪だわ…。
でも残念ね、可愛いのは外見だけなのに。
「はああああ…メリーはちみつ紅茶が飲みたいわ…」
「では準備しますね」
ニコニコしながらお茶の準備をするメリーとテーブルに並べられたお菓子を黙々と食べる妖精達。
お菓子が大好きらしく、お茶の時間になるとスッとテーブルに近寄って食べてもいいか確認してくるの。可愛くていつもたくさんあげちゃうのだけど、妖精さんって病気とかになったり太ったりしないのかしら…?
だとしたらなんて羨ましいのかしら…お菓子食べ放題…!
「お嬢様、お待たせしました」
「ありがとう」
未だにニコニコが止まらないメリーは何がそんなに嬉しいのかしら…?
「メリー…?何かあった?」
「よくぞ聞いてくださいました!お嬢様が学園で大人気と聞いてメリーはとても嬉しいのです。まだ良くないことは起こるかもしれないとのことですが。私の最高に可愛いお嬢様にはしっかりと学園生活を楽しんでもらいたいのです!」
「もう十分に、楽しい、わよ…?」
「いいえ、まだです!だって恋をしてないじゃないですか!いつも素敵な殿方に囲まれているので、同級生では対象になりそうもないでしょうが、年上の殿方とならありなのではないですか?」
ええええええ、ここにもお花畑みたいな子いたよ…!
いやあ、まあ、学生だしね。青春した方がいいとは思うのよ。でもねー、恋かー。前世で死ぬ前に別れた彼氏には浮気されて終わってるからな。何となくそういう話題は、少し苦手な傾向があるのですよ、今世の私は。
公爵家を継ぐし、どうしても結婚はしないといけないのは分かってるのでいずれは、とは思うけど。今はなあああ。
子供は好きだから、ちゃんと家族になれる人がいいけど貴族だから政略結婚もありえるだろうし何となく夢見れないのよね、その辺は。ヒロイン対策のこともあるしねーー。
「…まあ、いずれは…」




