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結局会議が終わってから王宮で夕飯を食べてたら時間も時間だったので、翌日の学校が王宮から四人で登校することになりました。目立つよねーーー後悔!
学校前に馬車が止まって、レッド様が先に降りてレイラ様をエスコートして、私はリュス様にエスコートしてもらいながら馬車を降りると予想通り物凄く注目を浴びた。嫌だ。
「それじゃ、またランチで」
なんて言ってレッド様とリュス様別れたけど、注目を浴びすぎて居心地最悪です。本当に。
ただまあ嫌な視線ではなくなっていたので、一生懸命動じないように平然を装いながらレイラ様と廊下を歩く。
すると、少し先の方から数名の男子生徒がこちらに向かってきているのが見えた。
「レイラ様…」
「あーうん、なんか来るわね」
なんかって…と思いながら会話をしていると目の前まできた男子生徒三名が大袈裟に挨拶をしてくる。
「お初にお目に掛かります。ラグナ伯爵が長男ロイズと申します。ニコール第三王女殿下、ローレル公爵令嬢、以後お見知り置きを。いやはや、それにしてもお二人は本当に美しい。ぜひ教室までエスコートする栄誉を我々に…」
「初めまして。ラグナ伯爵子息、学園でエスコートは必要ないわ。気を使っていただいてありがとう。そうね、いずれ夜会で、ダンスのお誘いであればタイミングさえあえばわたっくしもラナも歓迎するわよ」
「初めまして。ラグナ伯爵子息様、ありがとうございます。でもレイラ様の言う通り、私も学園でのエスコートは不要ですわ。いずれデビュタントのダンスで。タイミングがあえばぜひに」
二人して完璧な淑女スマイルでお断りすると、目の前の男子生徒三名とも顔が茹で上がってるのかってくらい赤くなっってて思わず笑いそうになってしまった。
私の精神年齢だけはおばさんに近いので、なんというか、初々しくて…!馬鹿にするとかでなくて、まだ十二歳そこらの男の子が澄まし顔で格好付けてるのが何となく可愛く見えてしまって。ああでも今後、こういうのも増えていくのよね、なんて物思いに耽っていると、後ろから声をかけられた。
「ローレル公爵令嬢?」
「あら、アーサー副団長様。昨日はどうもお世話になりました」
うわあ…改めて見ると格好良い。
最年少で副団長になったっていうけど、彼って確かレッド様よりも一つ上よね?最高学年なのね。
にしても…青みがかったシルバーアッシュの髪を腰くらいまで伸ばしてそれを緩く三つ編みにして左肩に掛けてるのも、角度によって色が変わる青く澄んだ瞳もとっても素敵。
一番タイプだなあ…
「ニコール第三王女殿下もローレル公爵令嬢も朝からモテモテだね。ちょうどよかった、君に用が合って教室まで行くところだったんだ。向かいながら話してもいいかい?」
「え、私ですか?レイラ様も一緒でもよろしいでしょうか?」
「もちろんだよ。では行きましょうか」
あら、さっきまで顔を赤くしてた男子生徒たちはまだ固まったままだけどいいのかしら?
「あ、少し待っててくださいますか?」
三人に走り寄って、驚かせないように声を掛けたけど案の定上の空だったのか、声を掛けた途端驚いて飛び跳ねる勢いだった。面白い。思わず微笑んでしまうと、三人ともガチンッと音がしたようにまた固まってしまった。
「…?あの、先輩から用があるって言われているので私たち先に失礼しますがよろしいかしら?」
「「「…あっ…ハイ…」」」
「ふふ、あなた達も授業に遅れないようにね。それではお先に」
「お待たせしました、アーサー副団長様」
「…君はなんていうか…その、いい子、だね?」
「そうなんですよ、ラナは昔からいい子なんです」
ええええ?だってさすがにあのまま放置していくのは気が引けるじゃない…。せっかく頑張って話かけてくれたんだろうし…。
「いいのよ、ラナはそのままでいてね」
むう。なんか子供扱いされてる気がするーー!レイラ様だって普段から男の子にモテモテなくせにー!!なんて、内心で膨れてたらいきなりアーサー副団長が笑い出した。
「なんで笑ってるのかしら…?」
「ああ…ふふっ…いや、ごめんごめん。ローレル公爵令嬢は可愛いですね」
「なっっ?!」




