11
学園長との面談?も無事に終わり、学園長室でお父様とはお別れ。お二人はまだ何かお話しがあるようなので、先に寮に行くよう言われました。
またコート先生が来てくれて、寮まで案内をしてくれるんだとか!それにしても、さっきから目は全く合わないのだけど…この方も色のことかしら…?
そんなことを考えながら歩いていると、コート先生は急にピタリと足を止めて廊下の隅に寄って王侯貴族にするような正式な礼をした。何事ー?って思ってキョロキョロと様子見をしていると、目の前からキラキラした三人組が歩いてくる。
あーーーアレは。
「ラナーー!ようやく来たのね」
「レイラ様、ご無沙汰しております」
「よお。ラナ、元気してたか?」
「元気してましたよ、リュス様」
「ごめんね?いきなり。この二人がもう止まらなくて」
「いいんですよ、レッド様。お気遣い感謝致します。それにしてもお三方は授業は大丈夫なんですか?」
幼馴染の王族ーーーーーーーーー!
『幼馴染の王族』なんてパワーワード使うことになるとは思わなかったけどいいの。この三人とは仲良しなので、ここで会えて嬉しい。相変わらず美形兄妹だから目立つけど。まあどこに居ても何をしていても目立つからもう諦めるしかないんだけど。
でもなぁ、まだ教室にもたどり着いてないのだけどいいのかしら…?こんなにゆっくりしてて。寮に行くのもこれからだったし。
「ああ、大丈夫だよ。許可は取ってきたから。叔父に」
「…ああ、そうなんですのね。ちなみに、これから寮に案内してもらうのですけれどご一緒されますか?」
私の考え読みました?なんて無粋なことは聞きません。レッド様は私の顔色…というか考えを読むのが上手いので。怖い怖い。心の中で怯えているとさっきから抱きついて離れないレイラ様が体を離して手を握ってきた。相変わらずのお綺麗さで。レイラ様はどちらかというとクール系の美人さんね。キリリとした感じだけど中身はとってもお転婆さんなので小さい頃から兄二人は振り回されっぱなしなの。
それに私も加わって加速させた感はあるけれど、今までは私のこともあって関係を隠していたけどもうそれもしなくていいからレイラ様はとっても嬉しそう。可愛い。
「私はラナと行くわよ。兄様達は?」
「僕らも行こう。ラナとは話しもあるからね」
さいですか…。
これお三方のファンに殺されんかね、私。
『悪意の視線…』
(ブルー…それって本当⁈)
『…うん、気を付けろよ』
ほらああ、もうすでに三人の後ろの方にいる女子に睨まれてるんですけど…。こわああ!!!まあ言い出したら聞かないし、王族からとなれば断れないしもういいか。
諦めは早い方が立ち直るのも早くなるっていうしね。うん。
いつまでもウジウジしててもこの三人は大好きなので、離れたいわけではないのだよ。
「で、では参りましょうか」
「あ、コート先生ごめんなさい。お願いします。ちなみに寮に男性の方は…?」
「王族と公爵家は最上階の一人部屋になります。基本的には禁止ですが…」
「ああ、そのあたりも叔父から許可は得ているよ」
「で、あれば特段問題ございません。ローレル公爵令嬢のお部屋はこの建物の最上階、三階の左側の角部屋になります。本日は荷解き等していただき、授業は明日からとなります」
「コート先生、その先は私達から説明するから仕事に戻っていいよ。ありがとう」
先生の説明を遮る勢いで制止したレッド様により、お役ごめんとなった先生はもう何も言わず頭を下げて去って行った。
なんだろう、最後まで私と目が合わなかったけれど。まあいいわ。気にしたって無駄よね。
「それにしても、一人部屋なのねぇ」
「貴族学院だからね。学院では学ぶことに関しては平等だけどここは社交界の縮図のようなものだよ。ラナもこれから仲間入りだね。ようこそ」
うげぇ…縮図かぁ。ようこそされたくはないけど仕方ない。
今後やりたいことは他の家にも広めていきたいしお父様の後を継ぐのだから、頑張らないといけませんね!生活向上アイテムを作るようになって、公爵領の民に仕事が増えているからきっと子供が仕事をしなくてもいいような生活にはなっていっているわよね?だからこそ、次はその子供達から識字率を高めていきたいのよねえ。それもあって、授業はどう進めているのか、とかそういうのをここで学べたらいいいなあ。それから、お父様とお話しして――「ラナ?おーーい!またトリップしてるの⁈ちょっと!」
「はっ…ごめんなさい…また考え事をしちゃってたわ…」
危ない…私の悪い癖なのよね…これ。
一度考え出すと止まらなくて周りの声が耳に入らなくなっってしまうみたいで…気を付けなきゃ…
「はは、変わらないね?昔からラナは一回何かを考え出すと止まらなくなるからなぁ」
「お前まじで階段降りてる時とか気を付けろよ…?」
「レイラ様、レッド様、リュス様、ごめんなさい。気を付けますね」
会話しながら階段を登り切ると、公爵家と王族のためだけに作られた部屋が並ぶ階に到着。
左側の角部屋って言ってたよね…?メリーは大丈夫かしら?
なんて考えてたら、角部屋の扉が開いた。
「メリー!」
「あ!お嬢様!おかえりなさいませ」
メリーだーーー!いると安心する。私の心の友よ…
「三人も一緒なのよ、お部屋の準備は終わったかしら?」
「昨夜運び込んだものも、本日お持ちしたものもすでに。それではまずはお茶になさいますか?」
「ええ、そうね。とりあえず三人には詳しい話も聞きたいし、休憩もしたいわ」
そういうと畏まりました、と丁寧に頭を下げてお部屋に案内された。
…おおお予想以上に広いわね…?
でもさすが上位貴族のさらに上の貴族しか入れないという最上階スイートルーム!!!素敵!!!!前世で夢にまでみた夢の国のお高い方のスイートみたい。VIPね、まさに。こういう雰囲気のお部屋、好きなのよね。
「ああああ、メリーお部屋素敵ね?ありがとう。大好きよ」
「お嬢様に快適に過ごして欲しいですからね!頑張りました!私も大好きですっ!」
最高よ。私の専属侍女。
奥の方にある天蓋付きのベットもキングサイズかしら?大きいわね。あら…?
「こんなにお部屋が大きい…?この建物のわりに広すぎませんか?このお部屋…まさかこれは…」
「そう、ここの最上階の部屋は全部拡張魔法を魔力石で発動
させているから外から見るよりも空間が大きく、広くなっているんだよ」
な、なんてこと…!
マジックバック作りたくて試してた拡張魔法の魔力石がこんなところで使われていたなんて…知らなかったわ…?
研究所ーーー!!!!!報告書くらい出せーーーー!!!
ブクマ地味に増えてて嬉しい。感謝。




