表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
のせてこっ  作者:
第二章 腕に
6/29

 私の手も止まる。え? あの仮面は自前の格好付けての物じゃないの? それはそれでかなり気になるけど、仮面みたいなものは仮面じゃなかったの? 聞いちゃうと絶対、巻き込まれるよね。でも、もう知らなかったでは帰れなさそうだから、最後まで聞くか! 腹を括ろう。

 それと私は話を理解していますけど、この世界の五歳児はこれくらい普通なの? 凄すぎない? それとも、私が五歳だった時のことを忘れすぎ? 五歳を侮りすぎでしょうか? まあ、いいや。考えても分からないしね。


「一度、下ろすが、逃げないでくれ」

「はい」


 おや? 検証に入るの? ここまで来れば私をくっ付けていると、何か良いことがありそうだって言うのは分かりますよ。そう思っていると、足が床につく。久しぶりの感触! やあ大理石、久しぶり! ついつい、足の裏の気持ちになっちゃうよね。大理石かどうかは分からないけど、高そうな場所の床はそれくらいしか知らないの。


「っ」


 痛くは無いのかな?


「大丈夫か?」

「ええ。何とか」

「痛い?」


 つい、聞いちゃうよね。


「痛くは無いが、一気に重くなる」

「座るか? それともこの子にするか?」


 ちょっと白ズボン皇子、その聞き方!! 湖に落とした物みたいになっているし、まあとりあえず足にでもくっ付いておきますか。


「感謝する」


 えへ。頭、撫でられちゃった。それで絆されたりしないよ。


「効果が凄いな」

「端的に説明すると、私は呪われている」


 うわー。やっぱり、ちょっと離れたくなっちゃうよ。けど効果覿面だから、距離を取るのは控えるよ。


「心配するな。呪いは移らん。グレゴリウスは俺を庇って・・・」

「そういう訳ではありません。要因が重なっただけです」


 私の機微に気が付いたのか、説明した後、白ズボンさんが後悔しています。こう言っちゃなんですが、ありがち。黒ズボンさんは、白ズボンさんを守らないといけないですからね。仕方が無いと思うんです。それで黒ズボンさんは気にしていないと。気にしているとは言えないよね。けど白ズボンさんが原因を作った訳では無さそう?


「俺が進まなければ良かったんだ」

「誰もその先に呪いの元が待ち構えているとは思いません」


 後悔は先にできないので、仕方が無いよ。はいはいっと。失礼だけど、ちょっと長そうなので割り込ませて頂きます。私がいない所で、二人で仲良くやってね。それよりも、どうして私が呪いを一時的でも退けられるかじゃない? 離れると駄目ってことは、解呪はしていないよね?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=74722642&size=88
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ