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のせてこっ  作者:
第八章 雲に
24/29

 そこからは何故かグレゴリウスさんと距離は近いのに、遠ざかったような印象を受け、ふわふわと雲に包まれているかのように全てが白くなり、その後の記憶はありません。


 後でグレゴリウスさんから説明を受けました。まず、私が言ったように、足元に行くにつれ透けている人から誰何され、その言葉を聞き取ったのは自分だけのようだと気が付くと、腕に抱えている私の重さが変わったように、妙にふわりと離れて行ったような感覚を受けたそうです。


(私はサマラ家の者で、こちらはストラ家になります)

(ふむ。破邪の者は言葉を交わせぬか?)

(どうやらそのようです)

(これは異なこと)

(ええ。私の方が会話をすることになるとは・・・)

(我もまさか、破邪の家の者以外とこんなにしっかりと会話を交わす事が出来るとは驚きだ)

(あなた様は皇帝の御先祖様だろうか?)

(如何にも)

(幾つか、質問をしてもよろしいでしょうか?)

(構わぬが、そもそも其方達、代替わりか?)

(いえ)

(では、どうして、来た?)

(呪いを解く何かが掴めればと思い、やって参りました)

(ああ。呪いは破邪の者が遠ざけておるのか)

(はい)

(それで、其方と会話することになっているのか?)

(分かり兼ねますが、多分そうだと思われます)

(うむうむ。他に要因が考えられぬものな。はてさて、どうして呪われた? そう、悪い者には見えぬが?)

(呪いは友人を助けようと思った所、変わりに・・・)

(ほうほう。まあ、かなり省略したな)

(お分かりになりますか?)

(無論。我は視る聴き傳える者よ)

(そうでしたか。存じ上げず、失礼いたしました)

(よい。知らぬも当然のことよ)

(破邪の家もですか?)

(そう言う約定よ)

(破邪の家はあなた様のお言葉を聞き、伝える事が仕事ですか?)

(そうよ。それも伝わっていないのか? そもそも、其方が抱いているのが次代であろう?)

(いえ、違います)

(何と! その様に強い力を持っていながら、破邪を継がぬと?)

(継げないと言った方が正確でしょうか。彼女はまだ幼く、力を付けることもままなりません)

(そうであった。人の世とはそう言うものよ。嘆かわしいがな。・・・それに、その方が良いかもしれん)

(何故ですか?)

(はっはっは。それはな、力が強すぎて、我を含めて天に還らざるを得ないかもしれない。呪いを退けるのに力を使っているから、無事なのかもしれぬな)

(それは以降、気を付けます)

(良い良い。して、其方の呪いのとき方だったな)

(はい。何か、御存じでしょうか?)

(知っていると言えば、知っているが、知らないとも言える)

(どういうことでしょう?)

(其方程の呪いとなると、個々の恨みや辛みが混ざっておるから、簡単にはいかないのだ)

(呪いをかけたものの気が済めば良いのではないかと、彼女が)

(おお。真理よの)

(そうでしたか。その心当たり等はありますでしょうか?)

(多分、次代の思い当たる所を試してみると良い)

(彼女のですか?)

(我も探ってみる。行き詰まったら、来ると良い)

(ありがとうございます)

(呪いが解けた後に尋ねてくるかどうかは、其方に任せる)

(え、宜しいのですか?)

(それまでに、我らと破邪の家、皇帝との関係を学ぶが良い)

(・・・分かりました)

(何事にも意味がある。様々なものが複雑に絡み合っているのだ。そろそろ、行くが良い)

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