私の使命 エピソード⑤-2
そして、最後に出会った鈴。。。
私は圭介の弁護を担当していた。
圭介は鈴を殺そうとした殺人未遂で逮捕されていたのだった。
圭介にとって雪子は本当に大事な存在で、どんな姿になろうが、生きていてほしかったと言っていた。
ただ、生きてそばにさえいてくれればよかったと。。。
圭介が犯した罪は、殺人未遂なので実刑を免れることはできないが、情状酌量の余地はあるとのことで執行猶予付きの最小限の罰となった。
私は圭介に、言った。
罪を償い終えたら雪子のところに一緒にお墓参りに行こうと。。。
だが、圭介は首を縦に振ることはなく、刑務所の中で雪子と同じように首を吊って亡くなった。
私はやるせない気持ちになった。
せめて、あの世で二人は結ばれてほしい。
そして生まれ変わって今度こそ二人で幸せな家庭を作ってほしいと願わずにはいられなかった。。。
そして、鈴には自分が犯した罪のせいでふたりもの人生がこんなにも大きく変わってしまったのだということを重く受け止めてこれからも罪を背負いふたりの分も強く生きてほしい。
私はそう願っていた。
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私はようやくいろんなことを思い出したのだった!
でも、目の前にいる男の子のことはどうしても思い出せない。
すると、いつかのように夢の中に声が響く。。。
咲子、咲子と私のことを呼ぶ男性の声がする。
私を呼んでいるのはだれだろう?!
すると、目の前の男の子が僕のこと思い出してくれた?あきらめないで!と言った。
私はわからない。
どうしてもこの見覚えのある男の子がだれなのか思い出せない。
ふと、目の前を見ると男の子の姿はなかった!
私は声のする方に歩いていった。
何故だかわからないが、呼んでいる声の方に行かなくてはと強く思ったのだった。