私の使命 エピソード④-2
私はあれから、考えていた。
吉江の夢に呼ばれた理由を。。。
今まで、たくさんの人の最後に夢を叶えてきたけど、みんな穏やかな死を迎えるためだったはずなのに、吉江は亡くなっていない。
現実世界に戻ってこれたのだ。。。
私はこれから自分の使命とどう向き合っていけばよいものなのか。。。
そんな中、私はある人物の夢の中に呼び出された。
それは、鈴だった。
鈴は雪子を不幸のどん底に突き落とした張本人だった。
私は、鈴の願いを叶える気にはなれないと思っていた。。。
そもそも何故、鈴が死の縁にいるんだ??
雪子にひどいことをした鈴は圭介にそのことがバレて、今まさに、圭介によって首を絞められ殺されかけていたのだった。
私は自業自得だと思った。。。
鈴の夢を叶える気はなかったが、念のため鈴に願いを聞いた。。。
鈴は雪子に、したことをひどく後悔していると言う。。。ただ、圭介に振り向いてほしかっただけなのだと言った。
だが、雪子の顔がいくら醜いものになろうが、圭介は、雪子を愛し続けていたのだ。圭介は、雪子の容姿ではなく、心を愛していたからだ。
鈴は、自分が情けないと言った。。。
鈴の願いは雪子のように心のキレイな人になりたいとのことだった。
私は鈴が心から反省しているのだと感じた。
そして、きっと次生まれ変わるときには、鈴も心がキレイな人になれるだろうと。。。
鈴は圭介に首を絞められている間、一切抵抗はしなかった。。。
自分は殺されても仕方ないと思っていたからだ。
鈴の意識が遠退いていく。。。
鈴の目から大粒の涙が流れた。
圭介はハッと我に返った。。。
俺はなんてことしてるんだ?!
こんなことをしても雪子は戻ってこない。
そして、鈴に生きて一生自分の罪と向き合うように言った。
鈴は大きくうなづいた。。。
またしても、死ななかったのだ。。。
鈴にとっては今殺されるよりも生きることの方がよりつらい人生のはずなのに。
私はそんな鈴に同情した。
だがこれから茨の道を歩んでいくと決めた鈴を応援したいとも思った。。。
どうか、その命が尽きるまで精一杯償いをして強く生きてほしいと。。。