表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/8

私の使命 エピソード③

私の名前は夢見(ゆめみ) 咲子(さきこ)。。。


私の使命は、この世に未練を残したまま命が尽きようとしている人たちに夢の中で夢を叶え、穏やかな死へと導くというものだった。


私に会えるかどうかは運しだい。。。


さて、今宵は、だれの夢に呼ばれるのだろうか?


------


少女の名前はりか。10歳。


りかは一人っ子で両親は共働きで忙しく、りかはいつも家でひとりぼっちだった。


そんなりかの寂しさを埋めていたのがピアノだった。


りかは物心ついた頃からピアノを習っていたので、コンクールでも何度か賞を取るほどの腕前だったのだ。


ある日、全日本ピアノコンクールに出場が決まっていたりかは会場に1人で向かっていた。


父と母は仕事の都合で後から来るとのことだった。。。


りかは会場を目前にして、横断歩道を渡ろうと信号待ちをしていたらあろうことかトラックが歩道に突っ込んできたのだ。


りかは一瞬何が起こったのかわからなかった。そして、私に何があったのか尋ねてきたのだ。


りかは自分が死の縁にいることに気づいていない。


事故現場では必死の救助活動が行われていた。。。


りかは心臓マッサージをされながら救急車の中だった。


そこで夢を見ていたのだ。。。私に会ったと言うことはりかは助からない。。。


りかに、夢を尋ねた。


りかはピアノのコンクールで優勝をして父と母の笑顔が見たいと言った。


本当なら今頃、りかは会場で演奏をしていたはずなのに。。。


私はやりきれない思いでりかの夢を叶えた!


りかは見事優勝したのだった。


病院に到着してまもなくりかは息を引き取った。


救急隊員は最後にりかが笑っているように見えたと言った。。


きっと、りかがコンクールにでていれば優勝まちがいなしだったのだろう。。。


現実とは実に残酷なものだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ