デビュー戦を終えて…
大阪新世界プロレス
20XX年8月26日
大阪なにわ世界会館
観衆212人 (満員御礼)
第0試合 ダークマッチ 15分1本勝負
高校生レスラー スバル デビュー戦!!
X スバル
5分19秒
ラリアット→エビ固
○ 新世界マスク
これが俺のデビュー戦。
「はぁ散々だったな…。気絶ってないわぁ~~」
飲み切ったスポーツドリンクのペットボトルを握りつぶし控室の天井を見上げた。
それにしてもここまでが長かった!!
ようやくデビュー出来た。
念願のレスラーだ…。
レスラーになれた!!
やっとだ!!
17歳で夢をかなえることが出来たがまだまだこれからだ!!
これまで培ってきた技術を総動員して、魅せれるレスラー、ハイフライフライヤーになってやる!!
痛む頭と首をさすりながら思う。
それにしても新世界さんも人が悪い…。
終始自分の世界観を作り、反撃されたからいきなり必殺のウェスタンラリアットをぶちかましてくるなんて。
「デビュー戦 思いっきり好きにやってくれたらいいからね~~。」
試合前にそう言っていた新世界マスクだったのだが…。
新世界マスク、現在はこの団体「大阪新世界プロレス」の社長兼お笑いレスラーだ。
その昔、この団体を立ち上げる前は、東京を本拠地にする、世界でもメジャーな団体、新世紀ジャパンプロレスリングのエースだった人だ。
あの有名なレジェンドレスラー「スタ〇ハンセン」さんが引退後、東京で開かれたイベントを見に行って、スタッフルームに職権濫用をして会いに行ったそうだ。
そこで直訴してラリアットのコツを教えてもらったんだと自慢していたな。
他にも虎○穴にも行ったから俺は強いんだな!とも言っていたが、あの人はアニメとか同人誌とかが好きだから別の穴だろう。
教えてもらった事を実践し、必殺の一撃に昇華したラリアットは、剛腕ラリアットとして彼の代名詞になった。
そのおかげで次々とライバルを倒しチャンピオンとなったのだ。
なんだかんだと色々あって、年齢的な事もあり退団したそうだ。
そして地元も近い大阪に戻ってきて、正体を隠して自分で団体を立ち上げたという話を聞いたことがある。
筆者は生粋のヒールでもルードでもないので、ブーイングには過剰に反応してしまします。
デビュー間もない新人レスラーを見守る感じで読んでいただけると嬉しいです。
とりあえずまずは10話まで1日更新頑張ります!!
ここまでお付き合い誠にありがとうございます!!
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