疲れた…。
考えるのを止め、時間を見れば夕方近く。一応気になることを聞いておこう。
「あの、夕ご飯はどうしますか?いつもなら19時くらいに食べるんですけど…。」
「お!夕飯も作ってく…!ヴーヴー!」
ガルムの口をレグルが塞いだ。レグルはルークに視線を向け、ルークが1つ頷く。
「食料は持って来ているので、夕飯までごちそうになるわけにはいきません。お気持ちだけ頂きますね。」
と、にこりと笑い断る。
少しほっとして、分かったと頷く。
この人数作るのは骨が折れるからな…。
「分かりました。必要なものがあれば言ってくださいね。」
そんなやり取りを口を塞がれたまま、ガルムは不満そうに見ていた。が、見なかった事にして、何を作ろうか、と考えているとダリアナから声がかかる。
「ねぇ、お風呂はあるかしら?」
「え?ありますよ?」
「よかったわ!入りたいのだけど、いいかしら?」
「あ、はい。じゃあ、準備しますね。」
ダリアナの要望に答え、お風呂に湯を入れに行き、しばらくして、溜まったことを知らせる。
「お湯入りましたよ。どうぞ。」
「ふふっ、ありがと!」
ダリアナをお風呂に誘導。
すると、お風呂を見たダリアナは「あら、広いのね。」と一言呟き、リビングに戻るとリズに声をかける。
「リズ!お風呂場広いから、貴女も一緒に入りましょうよ!」
「…1人で入ればいいでしょ?」
「つれないわね…。たまにはいいでしょ!それに、この人数なんだから、まとめて入った方が効率がいいわよ。」
「………わかった。」
意見には賛成なのか、しぶしぶ了承。簡単に、風呂場の説明をして、私は退散。
……しようと思っていたのに、捕まってしまった…。
結局、フローラとウィーナを道連れに5人で入ることに…。
いつもなら、疲れを癒すお風呂。なのに、なぜ疲れているのか…。
ダリアナのセクハラとも言える言動に、入ったことを後悔した。
リズは見慣れた光景なのか、ダリアナを完全無視。
なんとも、賑やかで疲れる入浴でしたとさ。めでたし、めでたし。
パチパチパチ…。
疲れ過ぎて、変なテンションになってしまった…。
気を取り直して、夕飯の準備!
ちなみに、魔王一行の食事は、干し肉、パン、スープ。保存食って感じの物だった。
ガルムがこっちをチラチラ見ている。さっき不満そうだったのは、保存食が味気ないからみたい。
なんだか悪い気がして、皆さんにハンバーグをお裾分け。
喜んで食べてくれたよ。やったね!
夕飯が終わり、雑談をして、後は寝るだけ。
それぞれ部屋に入り、就寝する。