脳内パニック
下駄箱に入っていた[果たし状]……
……なぜ俺の下駄箱に…??
ヤンキーだとかに絡まれた覚えもないし喧嘩した覚えもない。
ハッもしや…噂に聞くドッキリってやつか??
この場で読んで指定された場所に行ったらクラスの奴らが『ドッキリ大成功!!』とか言って出てくる…のか??
いやいやいや……残念ながらそんな友人はいない。
……いいもん。国定いるし…。独りじゃねーし…。
「……」
俺はその場で[果たし状]と書かれた手紙を開いた。
手紙は全部で2枚……
1枚目を見た瞬間ゾッとした。
元々白紙だったろう紙が…文字で真っ黒だった…。
1枚目の中身はこうだった
初めて貴方を見た時からずっと好きです♡一目惚れって奴ですね♡それから貴方の事を目で追うようになってからはどんどん好きになりました♡本当にloveです♡愛してます♡この手紙を開いてくれて本当に嬉しい♡本当は普通にラブレターとして送りたかったけど奇抜な事したら貴方に覚えてもらえると思って[果たし状♡]って書いたの♡愛してる♡あぁどうして貴方はそんなにカッコイイ上に可愛いの♡愛してる堪らなく愛してる♡食べちゃいたいくらい愛してる愛してる♡一緒に死にたいくらい愛してる愛してる♡あぁ愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる……
……冷や汗が背中を伝う。
手紙を読み始めて気付いたが……上から強烈な視線を感じる……ヤバイ…なんかヤバイ…理性と本能が逃げろと絶叫している。上を見ずに逃げろと…。
普通に考えて…下駄箱の上から視線とか普通なくない…?
…ないよね??…ね!?
……もしかしたら上の視線は…置いてきた国定がテレポートしていたりして…ハッハッハ……
うん…取り敢えず2枚目を……
上を見て♡
うぉぉぉぉぉぉぉ怖い怖い怖い怖い!!
に…逃げよう!それがいい!!上を見るな!玄関に向かって全速力で走るんだ!
ドサッ
横から何か落ちる音がした…。上から来てた強烈な視線が消えている。しかも落ちて来たのは玄関方面!嫌な予感が…って言うか嫌な確信が!!
どうしようどうしようどうしようどうしよう!
「アイタタ…落ちちゃった。手紙を読んでる姿が可愛くて可愛くて愛しくてかっこよくて一瞬自我が崩壊仕掛けちゃった♡」
…真横から何か聞こえる。
え?自我?…普通に生活してて自我崩壊とかならんくね?
…というか…何か…聞き覚えのあるような…声が…?
横を向くと……紺野さんがいた。