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29話 レッドボアの肉

「(な、なんだこの柔らかさ‥これがあのイノシシみたいなモンスターの肉なのか……)う、美味すぎます……。」


「だろう? レッドボアの肉は加熱すると柔らかくなる習性をもっているから鉄板で焼くだけで柔らかなステーキになるだ。」


「だから言ったんですよ! ご馳走ですって!」


「正直ここまで美味いと思ってませんでした……。

ただ焼いて塩かけるだけでこんなに‥噛めば噛む程肉の旨味と香りが口内を突き抜けます……。」


「そりゃそうだ! 宮廷料理でもメインに使われる事がある肉だからな!」



はじめは庭先で解体を終え、鉄板で焼いたレッドボアをクロムとミリアに勧められるがままに食べて驚愕していた。

本来肉は火を通していけば硬くなるが、このレッドボアは火を通せば通す程柔らかくなる。

しかし、焼き過ぎても旨味がなくなってしまうので加減が重要になる。

一枚のステーキサイズに切って赤身の部分がなくなるくらいに焼くのが一番美味いのだ。



「いやー食べましたよ。 ここまで美味しい肉をお腹いっぱいに食べれるのは初めてです。(松坂牛も神戸牛食べた事ないし、肉自体もやっすいのしか食べた事なかったから味なんて大して覚えてないけど、レッドボアは記憶に残る食感と美味さだったわ)」


「はじめさんが喜んで頂けたなら頑張って解体して焼いたかいがありました!」


「まさかお前さん達がレッドボア取って来たときはビックリしたがな!

あと残ってる肉も大分あるし、残りはミリアの家と干し肉にして保存だな。」


「いえ、はじめさんが倒したレッドボアですし、貰うわけにはいきませんよ!」


「別にいいですよ。 こんなあっても食べ切れませんし、一緒にここまで運んだんですから持って行って下さい。」


「い、いいんです‥? じゃ、じゃあお言葉に甘えて少しだけ頂きます!

お母さんやお父さんにも食べさせてあげたいので!」


「(本当ええ子や……)むしろ半分くらい持って行って下さいよ。 まだまだこんだけありますし。」


「お前さんどうせなら近所の人達に挨拶がてらに配ってきたらどうだ?」


「(異世界に来てまで近所付き合いあるのかよ……)そ、そうですね! 明日辺りにでも挨拶がてら配りに行きますね!」


「配る分の肉は解体して、幾つかに分けとくわ。

一部を干し肉と薫製肉も作るかな。」


「はじめさん……デザートが食べたいです!」


「すまんが俺もたべたい!」


「そんな焦らないでもちゃんと作りましたので大丈夫ですよ!

今持って来ますから少し待ってて下さい。」



そう言いながらはじめは台所に作り置きしたプリンと生クリームとリンゴを取りに行った。

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