表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/34

12話 プリン

「とりあえず、晩御飯にするか。」


ミリアが帰宅し、夕方に差し掛かったところでクロムさんが提案する。


(なんでおっさんと2人で晩飯なんだよ。 せめて女の子いないと気分も上がらないし食も進まないわ。)


「わかりました。 もうお腹空いて倒れる勢いでしたよ。 何か手伝う事はありますか?」



先ほどの言いようからこれだ。 本音と建前がこうも違うとは……。



「お前さん料理はできるのか? 俺は男一人暮らしだから腹が満たせばいいくらいの飯しか作れないから期待するなよ?」


(大丈夫だよ、おっさんに期待する程飢えてはないよ。)


「自分も一人暮らししてましたのである程度の料理はできますよ! あとは趣味でお菓子作りくらいですかね。」


「お菓子? なんだそんなもんも作れるのか?

お菓子なんて王国でも上流階級の奴らが食べる高級なものだぞ? うちに砂糖なんて高級食材があると思うなよ。

じゃあ、とりあえず家賃がわりに晩飯を作ってもらおうか。」


(そんなもんってなんだよ、そんもんって。 この世界は甘味が高級なのか……。 )


「わかりました、 台所お借りします。」


「おう、勝手に使っていいぞ、そんな大層な食材はないけどな。」




はじめは台所で物色して幾つかの食材に目をつける。


(よくわらない野球ボールサイズの卵、無駄にカラフルな野菜、根菜っぽい何か、牛かわからないミルク、りんごっぽいフルーツ……異世界だわ。)



「そういえば、エクストラクションって抽出だよな? りんごっぽいやつから糖分とれるんじゃね?

物は試しでやってみるか。」




「糖分でろ糖分でろ……エクストラクション!」



淡い光とともにそこには砂糖と思しきものが現れた……。



(まさかこんな簡単に高級食材が作れてしまうとは……これが才能とご都合主義か、異世界だな。)


「よし! とりあえず野菜炒めとプリンでも作るか! 野菜炒めはすぐできるとして、 先ずはこの砂糖とりんごっぽいのを細かくして煮詰めてカラメルソース替りを作り、コップにミルクと砂糖を熱いくらいで温め、といた卵を少しづつ入れてと。 バニラオイルないから砂糖を多めに入れとくか。 ラップが欲しいがないからお湯が入らないようにフライパンで温めてと。 よし!少し固まってきたな! 冷蔵庫欲しいがないのか……とりあえず冷水であら熱をとるか。 これで放置っと。」



この適応力は、はじめの数少ない美徳といえよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ