『私』は『僕』に、『僕』は『騎士』に
僕には幼馴染みが二人いた。『彼』は『彼女』の幸せを望んでいたし、『私』も望んでいた。中学三年になって『彼女』と『彼』が付き合って、恋人になって、幸せそうで『私』はとっても嬉しかった。
なのに、高校に入って出会った、あの『狂った女』(ヒロイン)のせいで幸せな時間が終わったんだ。
『狂った女』は『彼女』を『彼』を操っている悪だと、何も聞かずに決めつけて『彼女』を殺そうとした。自分勝手な逆ハーをつくるのに『彼女』が邪魔だったから。
確かに『あの乙女ゲーム』ではそうだった。でも『現実』は似ている点があるだけで違って、特に『彼』と『彼女』は違うのに殺そうとした。
『私』が着いたときには『彼』はほとんど死にかけで、『彼女』は泣き崩れていた。その時に『彼女』だけでも助かってよかったと思ってしまったんだ。 ひどい奴だろ。
それで『彼』は死んだ。『彼女』に幸せに生きることを願って。だから、『私』は今度こそ『彼女』が幸せになることを望んで、『私』は『僕』に、『僕』は『騎士』になった。
つまらない話だったでしょう。でも、もう少しだけ聞いてもらえるかな。僕の決意を、僕の思いを。
『彼女』が『彼』の願いを忘れない限り、『僕』は『彼女』の『騎士』であり続けよう。『彼女』が『彼』の願いを忘れて堕ちたのなら、『僕』も共に堕ちよう。
勝手だとは分かっているけれど、これが『僕』が『私』ができる精一杯だから。