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8.PT救助

またまた出しました♪


 二日目。リリィは今、【初西の草原】や【深遠の森】ではなく、まだ行ったことがない【初南の樹林】にいた。

 【初南の樹林】は、【深遠の森】より劣り、【初西の草原】より少し強いモンスターがいる。


「ここが【初南の樹林】なんだね〜」


 何故、【深遠の森】より劣る【初南の樹林】にいるというのは……


「ここなら色々な実が取れそうだ〜」


 そう、【製薬術】で使う実を探すためだ。【深遠の森】でも実はあったが、少ないため、wiwnで調べたらここなら、沢山採れると知って、ここに来たということなのだ。


「他に別の実があるといいな〜♪敵は虫だったけど、バラバラに切り裂けばいいし〜♪」


 ここでも、敵にとっては恐ろしい歌を歌いながら実を探すリリィ。ここでは他の人がいる可能性があるから浮遊術は使わないで普通に歩いている。


 むぅっ、先に虫のモンスターを見つけちゃったよ…。


 リリィの目の先には、大きなトンボみたいなモンスターだった。名前は【ヤンマー】だった。リリィにとっては、名前はどうでもいいらしく、【魔屍のオーラ】は発動せずに、短剣で切り掛かる。ヤンマーは近づいてくるリリィに気付いたが、反応する内に、リリィの方が速かったため、羽根を切り落とされ、ヤンマーは跳べなくなり、そのまま真っ二つになって切り裂かれて消えた。


「【魔屍のオーラ】なしで、この威力か。ここではこの【血濡れ短剣】はオーバーキルみたいね」


 そう呟き、アイテムボックスを開いてドロップ品を確認する。



 疾走の指輪 AGI+2



 おっ、トンボらしく、スピードアップするアクセサリーをドロップしたみたいだわ。よし、装備するか!…………軽くなったのかな?たった+2じゃ、そんなに変わらないのかな。ま、いいか!


 また歌いながら実を探し続けた。そして、〈オレジの実〉、〈レモナの実〉、初めての実である〈バナバナの実〉も数個ずつ見つかったのだ。


 なんか、名前が安直過ぎない…?……………あ、あれ?


 引き続き、実を探していたら、実ではなく、プレイヤーの5人PTを見つけたのだ。しかも、〈キラービル〉である蜂のモンスターに囲まれていた。数は5匹だが、プレイヤーの方が苦戦していた。

 プレイヤーは前衛が3人に後衛が2人で、後衛は何もしてなかった。前衛が5匹の〈キラービル〉を引き受けて戦っていた。


 もしかして、後衛はMP切れで戦えないか、体力があと少ないのか…?いや、両方みたいだな。


 前衛の3人は頑張って引き受けていたが、5匹の内、1匹が後衛のとこに向かっていた。ようにする、ピンチだった。


 仕方がないな。助けてやろう!


 リリィは、後衛に向かっているキラービルに浮遊術で石を当てた。当てて動きが止まったところに、ステップで勢いをつけてキラービルに切り掛かった。そして、一撃で切り伏せてキラービルは消えた。


「だ、誰?」

「ピンチでしょ?助けるね」

「あ、ああ!助かる!」


 リーダーっぽいの前衛の男が答える。それにリリィは答える。


「3人共も下がって」

「えっ?」


 リリィはリーダーが漏らした声を無視して、残った4匹のキラービルに向かう。


「1人じゃ………えっ?」

「嘘っ?」

「速い!?」


 前衛の人達は信じられないようなものを見たような感じだった。何故なら、リリィが、1匹ずつを一撃で切り伏せて、ステップでキラービルの攻撃を全て避けていたからだ。


「弱いね」


 もう切り伏せ終わって、リリィはため息を吐いていた。疲れたからではなく、一撃ずつで終わってしまったからだ。


「あ、強いんだな……いや、助けてありがとう」


 リーダーはまずお礼が先だと気付き、お礼を言う。


「しかし、どうなっているんだ?」

「そうだよ!全ての敵を一撃ずつで終わるなんて、ありえないよ!?」


 後から来た後衛の人が驚きを含むような声で話していた。


「もしかして、【深遠の森】の子なんじゃ……?」

「あ!リリィと言う名前だったはず!」


 次は前衛の人の2人は掲示板を覗いていたのか、助けてくれた子は誰なのか、わかったらしい。


「すまない、色々話しかけて。良かったら一緒に行かないか?」


 PTは普通、6人の構成になる。今は5人しかいないからリリィをPTに誘ったが…………




「すいません。1人の方がやりやすいので」




 リリィは断った。秘密にしているスキルもあるから、今に知られたくないのだからだ。


「そうか……、急に誘ってすまなかったな」

「えー、一緒に行かないの?」


 後衛の女の子は、一緒に行かないことに不満だった。


「戦いを見てわかったんだが、おそらくは、俺達じゃ、足手まといだろうな。しかも、1人で進める実力みたいだからな」

「確かに、一撃で切り伏せていたしね……」

「では、私は奥に進みますが、この〈オレジポーションLv.4〉を体力が少なくなっている後衛の2人に飲ませてあげてください」


 アイテムボックスから〈オレジポーションLv.4〉をリーダーに2つ渡してリリィは、PTから離れた。残されたPTの人は…………




「ほえー、凄い子だったね……」

「ああ、あの装備で戦えるんだな?」

「どう見ても服装備でただの綺麗な和服にしか見えなかったしな。あと、短剣もよく見えなかったが、短剣で一撃で切り伏せられるのかよ?」

「確かに……、でもスピードは凄かったよな?そして、ステップを何回かしていたけど、全く息が乱れてなかったぞ」

「そういえば、何を渡されたの?」


 リーダーの持つビンが気になったのか、聞いていた。


「あ、ああ。後衛の人は体力が少ないだろうと言って〈オレジポーションLv.4〉を渡された。回復薬みたいだ」

「え、そうなの?あの回復薬は青汁みたいな味がすれから嫌いなんだよな……」

「私も!」

「だから、買ってきてなかったかよ!?」


 後衛の2人は味が嫌いだけで、回復薬は買わなかったみたいだ。


「だけど、この〈オレジポーションLv.4〉は飲めよ?せっかく貰ったんだから」

「ううっ…、わかったよ」

「むぅっ」


 リーダーの命令で仕方がなく飲むことにする後衛の2人。


「この名前の回復薬は聞いたことがないよ?」

「ん、そうなのか?HP40回復すると書いてあるから回復薬だろ」


 2人はびくびくしながら〈オレジポーションLv.4〉を少し飲む…………


「あれ?」

「んむ?」


 少し飲んだ2人は目を開いて驚いていた。


「どうした?」

「何驚いているんだ?」

「ええと、苦いんじゃなくて、甘いわ」

「えっ?」

「そうそう、まさにオレンジジュースって感じだ」

「嘘?少し頂戴よ」


 前衛の女性が気になって少しだけ飲むことに…………


「オレンジジュースだ!?」

「そうなのか!?」

「俺にも少しくれ!」


 残った2人も飲んでみる……


「甘い!」

「本当だ!!」

「でしょ!?これなら飲めるわ!」

「うんうん、これなら……」

「しかし、売ってないよな?これは」

「ちょっと、製作者がリリィになっているよ?」

「もしかして、あの子が作ったのかよ!?」

「あの子は強くて速くて、こんなジュースみたいな回復薬を作るなんて、どんだけだよ……」


 PTは、リリィに畏怖や羨望を向けるようになったようだ。








「……クシュン!もしかして、誰かが私を噂にしているのかな?」


 リリィは未だにも、実を集め続けていたのだった…………






ステータス


リリィ


種族 座敷童子ざしきわらし


 HP 170/170

 MP 90/90


 STR  58

 DEF  25

 AGI  50→52

 DEX  18

 INT  13

 MDF  15

 VIT  50

 LUK 9999

 ポイント 6



 金額 11500yen



〈スキル〉


浮遊術Lv.7、短剣Lv.7、ステップLv.8、危険察知Lv.3、魔屍のオーラLv.2、黒太刀Lv.3、製薬術Lv.4


〈称号〉


幸運を司る者、ユニークを倒し者



〈装備〉


 武器 血濡れの短剣 STR+50 VIT+20 LUK-100%

 頭防備 なし

 体防備 菊花の和服 DEF+15 AGI+20 LUK-50%

 腕防備 なし

 脚防備 草履 AGI+2


 アクセサリー


 その一 スライムの指輪 DEF+2

 そのニ 疾走の指輪 AGI+2

 その三 なし





次回も面白くなるので、ぜひ、読み続けてくださいね☆

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