表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/88

72.のんびり

今回はちょっと短いです。



 第四の街まで行ったリリィは、【ウィータの街】のギルドハウスにいた。

 今日は一日、ギルドハウスで過ごす予定なのだ。




「ん〜、久しぶりに製薬術と鍛冶をやってレベルを上げておくか」


 材料も昨日までに集めた物があるから、それらを使ってのんびりしつつ、生産のレベルを上げようと思ったのだ。


「まず、製薬術を上げるか」


 製薬術でHPとMPを同時に回復する回復薬を作ることに。

 前にその効果がある〈バナバナポーション〉を作ったことがあるが、今はリリィのHPとMPは大分上がっており、〈バナバナポーション〉程度では、回復が追いつかないのだ。

 別の材料を使って、〈バナバナポーション〉より効果が高い回復薬を作ってみることにしたのだ。




「まず、水だけ変えてみるか?」


 〈聖水もどき〉ではなく、【ネリフィの街】にある雑貨屋に売っていた〈聖水〉を買って混ぜることにする。

 〈聖水〉の効果はしばらくの時間、モンスターが近寄って来なくなるというものだ。

 〈聖水もどき〉と違って、効果が付いているが、液体なのは変わらないから試すことにしたのだ。




「スリスリスリスリと〜〜〜〜」


 すり鉢で〈薬草〉と〈バナバナの実〉と〈聖水〉を混ぜていく。

 摺っていくと、だんだん紫色になっていく。

 リリィはおかしいなと思いつつも、最後まで続ける。




「これをビンに移せば完成だけど……」


 すり鉢の中身を見ると毒々しい紫色だった。

 とにかく、ビンに移したら、これが完成したのだった。



 謎の液体×1



 というものが出来たのだった。

 失敗したか? と思ったが、失敗したなら〈失敗の液体〉が出来るはずだ

 〈謎の液体〉の効果を見てみたら…………



 〈謎の液体〉


 効果……敵に掛けるとランダムで状態異常が付加される。



 これでは、回復薬ではなく、武器ではないか。

 でも、戦いの時に使えそうだから、捨てないで置いておく。




「〈聖水〉じゃ、駄目なのか……?」


 一回だけじゃ、わからないので続けて同じ材料で作ってみたのだが…………



 〈謎の液体〉〈謎の液体〉〈謎の液体〉〈謎の液体〉〈謎の液体〉



 ……五回、続けたが結果は変わらないままだった。

 次は〈バナバナの実〉ではなく、HPだけ回復する回復薬が作れる〈オレオレの実〉を混ぜてみた。




 〈謎の液体〉




 畜生、〈聖水〉は駄目だ…………

 実を変えても〈謎の液体〉が出来たのだった。

 これでは〈聖水〉は回復薬を作るのに、使えないとわかった。




「むぅ、他の実を見付けないと駄目か……?」


 新しい実はまだ見付けてないのだ。

 他の液体を試してみようかな? と思った時、〈謎の液体〉に目に付いた。






 …………やってみるか?


 思い付いたことは、〈聖水〉の変わりに〈謎の液体〉を混ぜることだ。

 液体なので、混ぜるのは可能だが、何が出来るかは予測出来ない。




「……まぁ、やってみるか」


 薬草と実は沢山あるから試せるだけ試すことにしたのだ。




◇ ◆ ◇ ◆ ◇




 まさか、こうなるとは思わなかったな……。

 こちらが〈謎の液体〉を混ぜて出来た物だ。




 〈謎の物体X〉




 何故!? 混ぜたら、だんだんと固くなって液体から固体になるんだ!?


 そう、何故か固体が出来て、紫色の粘土があったのだ。

 名称は〈謎の物体X〉で、Xの意味はわからないが、ヤバいものが出来たのだった。

 効果を見ると…………



 〈謎の物体X〉


 効果……何に使えるかはわからない危険物。



 効果の説明になってねぇ!? 紫色で毒々しいから身体に悪そうなのはわかるが、用途がわからん…………




「……これはアイテムボックスに封印だな」


 そう決め、アイテムボックスに押し込んだのだった。


 簡単に出来ないのはわかっているし、別の材料を混ぜていくか。




 リリィは続けて製薬術のレベルを上げるために、色々なことを試すのだった…………







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ