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27.運営イベントのこと

修正しました。

クナイのスキルのこと


4分→40秒


『失敗したらMP100消費する』を付け加えました。


 運営イベントの日までがあと3日になる夜7時の頃…………

 鷹野は1時間前にログアウトして、食事とお風呂を終わらせていた。


「運営イベントの情報、そろそろなんだよな〜?」


 鷹野はいつも通りにお世話にやっている、『Garden World Online』の情報が入ってくるwiwnで調べてみる。


 ん〜、運営イベントは……………これか。あと3日ということは、土曜日にやるか。昼12時から『ミディアの街』にて運営する、ということだな。


「ふむ、内容が書かれているな」


 そこには、運営イベントの内容が発表されていた。鷹野が読むには…………



◇ ◆ ◇ ◆ ◇



【第一回運営イベントの内容】



・今回のイベントは、PT対抗戦のトーナメントになります。


・1PTにフラグを守る陣地があり、4PTを東北南西ごとに設置されます。4PTがフラグを奪い合い、全てのフラグを奪ったPTが先に進めます。まず、いくつかの予選トーナメントを進めて、勝ち残ったPTは決勝トーナメント進出できます。


・最終的に、決勝トーナメントを勝ち残ったPTが優勝となります。さらに、優勝出来なくても、決勝トーナメントまで参加出来たPTにも賞品が出ます。


・制限時間は予選トーナメントでは、30分。決勝トーナメントは1時間となります。


・消費アイテムはPTで10個しか持てない。(例えば、回復薬を8個と煙玉を2個ということになる)


・このイベントで死亡しても、デスペナはありません。だが、退場になり、ゲームに参加出来ません。(自分のPTが勝ち進んだなら、次のゲームは参加出来ます)


※PTは2〜6人で参加可能。1人では、参加不可能。(テイムモンスター(召喚モンスターも含む)は、PTの1人と数えられる)


 前日の昼12時までに、【ミディアの街】の広場で、受付をしておりますので、参加申請をお願いいたします。トーナメントの発表は、夜0時に発表させていただきます。

 では、参加申請をお待ちしております。何か質問があれば、お問い合わせ下さい。



◇ ◆ ◇ ◆ ◇



 ということらしい。今回はPT対抗戦だ。大体推測通りだな。トーナメント戦なら、参加するPTの数で、何回か予選トーナメントをやる可能性もあるみたいだな。


 鷹野は運営イベントの内容がわかったところで、クナイと会って申請することに。クナイにメールして、ログインした。





「あ、リリィ!久しぶりです〜」


 クナイはリリィに飛びついて抱き着いてくる。が、リリィは横に少しずれて避ける。

 クナイは受け止めてくれる人がいなくなり、顔を地面でこすることに。


「な、なんで、受け止めてくれないのですか!!」


 ここは街の中だからダメージは受けずに、すぐに立ち上がって文句を言ってきた。


「だって、重そうだし」

「重くないですよ〜〜!!」

「まぁ、それより……」

「鬼だ……鬼がいるぅ……」


 リリィは涙目になっているクナイを無視して、運営イベントの話を始めた。

 クナイは涙目ながらも、話を聞いていた。


 なんか、クナイはだんだん弄られキャラになっているような…?まぁ、私はSだからちょうどいいかもしれないけどね。


「というわけで、私、クナイ、ドーラで登録して置こうと思うけど、どう?」

「私もそれでいいと思いますよ〜」

「人数が少ないのに、たいした自信だね。何か面白いスキルをゲットしたとか?」

「自信はありますよ!だって、中ボスどころか、大ボスの【激昂のミノタウロス】をソロで倒しましたから!!」

「なんと!?」


 あのクナイが、ソロで【激昂のミノタウロス】を倒しただと!?


「証拠に、広場の石に載っていますから!!」

「ほう、見に行くか!ちょうど受付も広場だし」


 リリィとクナイは、石と受付がある広場に向かった。



◇ ◆ ◇ ◆ ◇



 まず、広場の石を見ることに…………



【激昂のミノタウロス】を討伐し者



1.リリィ(ソロ) 〈00:19:26〉

2.リリィ、クナイ(2人PT) 〈00:08:52〉

3.ロード、ミネア、ケイ、カザミ、ガードン、カリン(6人PT) 〈00:36:28〉

    ・

    ・

    ・

    ・

10.クナイ(ソロ) 〈00:42:19〉



 となっていた。本当にクナイはソロで討伐していた。


 時間はかかっているけど、ロードPTは6人PTで36分ぐらいかかっているのに、クナイはソロでそれに近い42分で討伐しているのは凄いことだろう。


「強くなったな……、内面は変わってないけどね……」

「そこは素直に褒めてくださいよっ!?一言が余計です!!」


 でもな、先程の泣き面を見たから内面はあんまり変わってないように思えるよな……


「まぁ、実力はついているみたいだな」

「そうでしょ!?運営イベントで大暴れしまくりますよ!」


 胸を張るクナイを見て、調子に乗って、自滅しないことを願うリリィだった。


「いいや、さっさと申請するぞ」

「あ、はい」


 リリィはさっさと申請を終わらせることにした。


「そういいや、大ボスを倒してきたPTはまだ少ないんだな?」

「そのことなら、掲示板で、今日の夜にミノタウロス討伐に出るPTが10〜20はいるみたいですよ」

「そうか、なら今日から増える可能性が高いな」


 あと3日だけど、その間に何をするか……。そうだな、私は鍛治のスキルを上げたいからクナイを連れてまた亀祭りだな!!


「クナイ、その後やることはないか?」

「いえ、予定はありません」

「よし、亀祭りに行くぞ!!」

「え?亀祭りって何ですか?」


 クナイはわからず、首を傾げていた。


 そりゃ、そうだよな。自分だけが言っている言葉だしな。


「歩きながら話すからついて来て」

「あ、待って!?」


 リリィはさっさと【メタルタートル】がいる【岩盤の陸地】まで浮いて向かっていく。クナイも慌てて、リリィについていく。



◇ ◆ ◇ ◆ ◇



 リリィは浮きながらクナイに鍛治や【メタルタートル】のことを説明してあげた。


「へぇ、鍛治を始めたんだ。で、亀はリリィが欲しい材料を落とすわけなのね」

「うん、探すのを手伝って欲しいの」

「それなら、了解しました!」


 リリィとクナイは亀を探しはじめた。


「うわっ、ここのモンスターは防御が高いんですね」

「私は魔法を使っているから簡単に倒せるけど、クナイは大丈夫?」

「大丈夫です!私の新しく手に入れたスキル、【暗殺剣】を使います。【四撃死線】!!」


 クナイは防御が高いトカゲ相手に、同じ場所を4回切り付けたら、トカゲは悲鳴も上げずに光粒になって消えた。




 ……は?たった4撃だけで!?【四撃死線】って、【暗殺剣】の技で、4回斬ったら相手が死ぬということか?


「その技は…、4回斬ったら相手が死ぬ技か?」

「簡単に言えば、そうなりますが、発動条件が厳しいんですよ〜」


 クナイが言う【四撃死線】の発動条件というのは……


1、40秒以内に、同じ箇所に斬らないと、発動失敗となり、普通のダメージになる。


2、同じ箇所というのは、始めに斬った一線の切り傷に重なるように斬れば、成功する。それを繰り返して始めの一線も含めて4回斬れば必殺となる。


3.モンスターやプレイヤーなら、必殺だが、ボスだけは体力バーの一本分となる。


4.成功したらMP50消費するが、失敗したらMP100消費する。



 ということらしい。確かに、プレイヤー相手だとこの条件は厳しい。

 モンスターだったら、攻撃を受けても攻撃してくるから、次の2、3線と斬り付ければいいが、プレイヤーだとこの技の効果を知っていれば、40秒間、逃げつづければいいだけだからな。


「クナイにしては、面白いスキルを手に入れたのね……」

「はい!!」


 誉められたと勘違いしているのか、クナイは笑顔だった。


「亀なら簡単に倒せそうだね」

「私に任せてよっ!!まだ新しいスキルもあるんだから!!」


 調子に乗らせると、ウザいな……。ん、まだ新しいスキルがあるんだ?


「ソロになってからスキルはいくつ手に入れたの?」

「【暗殺剣】も含めて、3つ買いました!!」

「ほぉ、3つも買ったんだ。イベントではどれくらい活躍するか楽しみにしているね。では、亀を探しながらイベントでの戦い方を決めるわよ」

「戦い方ですか?もしかして、案が?」

「ええ、簡単な作戦……いえ、これを作戦とは言うのは失礼かもね」

「どんな案が……?ゴクッ」


 クナイは真面目の顔で、リリィの次の言葉を待つ…………


「今回のゲームは、フラグの奪い合いだから、攻撃と防衛を分けないと駄目だよね」

「うん、フラグを取られたら負けちゃうからね」

「そう、防衛はドーラに任せる。ドーラならボスとは変わらない実力があるからね」

「ボスクラスが守るフラグは私達だけだよね……」

「で、問題の攻撃なんだけど……」

「うん、二人組になって一つずつ落としていくしかないね!!」


 クナイは自信満々に答えるが、リリィの顔は、呆れたような感じだった。


「はぁ?何言っているのよ?なんのために、貴女を中ボスに挑むように言ったと思っているの?」

「えっ、実力をつけ、スキルを買うお金を集めるじゃなくて……?」

「それだけじゃないわ。貴女が1PTと変わらない実力をつけるためよ。貴女が一人で一つのPT相手に勝てるようにね」

「なるほど!………………………ええええええええええっ!?ま、まさか……」


 納得した顔をしたが、だんだんと驚いた顔に変わる様は、面白いと思うリリィだった。


「ようやく、わかったのね!貴女に一人で1PTを潰してもらうわよ!!」

「む、無理無理ですよぉ!!」

「無理じゃないわ。貴女は中ボスどころか、大ボスをソロで倒したじゃない!!だから、二人組で行ってもオーバーキルになってつまらないでしょ?」


 リリィとクナイは、1人だけで1PTを潰して、最後に残ったPTを先に終わらせた人が潰す作戦なのだ!!


「それで決まりよ!!」

「横暴ですよぉ……、でも、その方法がこのPTにとって1番やりやすいのは間違いないですよね……」


 リリィとクナイはPTプレイより、ソロプレイに慣れているからだ。


「運営イベントは大体これぐらいかな?あ、回復薬は私が作るからあとで薬草を採っておかないと!」

「そういえば、リリィは〈製薬術〉も持っていたんですね。亀狩りを終わらせたら次は薬草を採りに行きますか?」

「うん、そうゆう方針に決まりね!亀を探すよ!!」


 二人はその後の方針を決めて亀を探し続けるのであった…………





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