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26.亀祭り

遅くなりました。はい、どうぞ。



「全て、鉄だ」


 今は鍛治屋にいて、手元の〈不純物の鉱石〉をガドさんに鑑定してもらっているのだ。

 鑑定してもらったら、全ては鉄の成分が含んでいる〈不純物の鉱石〉だと判明されたのだ。


 そうだよな、【鉄棒のポンタ】からの〈不純物の鉱石〉は、鉄の成分だと分かりきっていたことだしな。名前に鉄が入っているし。


 カリンの店で買ったものも【鉄棒のポンタ】のドロップ品だったようだ。


「やっぱり、他の鉱石は、採掘場でないと手に入らないでしょうか?」

「いや、【ミディアの街】の周りにいるモンスターからでも手に入ることがあるぞ。そのモンスターの数は少ないし、なかなか落としてくれないがな」

「えっ!どんなモンスターですか!?」




 そんなモンスターがいるなら、先に聞いてから狩ればよかった!!




「お、おう。確か、【緑丘の草原】の奥に進むと、【岩盤の陸地】ってところがある。そこにいる亀のモンスター【メタルタートル】が極まれにライトメタルの成分が含んだ〈不純物の鉱石〉を落とす」

「へぇ、ライトメタルってどのくらいの価値があるの?」

「そりゃ、鉄よりは価値があるが、武器屋で普通にライトメタルを使った武器を売っているから加工してもそれほどに価値があるとは言えないな。だが、鉄より加工が難しいからスキルレベルを上げるには、もってこいな」

「なるほど……。じゃ、私は亀刈りに行ってくるね!!」

「お、おい!?……あー、もう行っちゃったな。お嬢ちゃんだけで行くつもりじゃないよな……?」


 ガドは心配だったが、もう行ってしまってはどうにもならないだろうと、思い、奥の部屋へ戻った。



◇ ◆ ◇ ◆ ◇



「ここね!!」


 リリィは一人で街から30分ぐらいかけて、【岩盤の陸地】まで来ていた。


「確か、【メタルタートル】と言う亀のモンスターだったよね」


 なかなか出ないというより、見つかりにくいじゃないかな?もしかしたら、岩に擬態したりしているとか。


 リリィは注意深く、探すことにした。亀の甲羅みたいな形の岩があるとか……


「むっ、またトカゲ?」


 亀を探していたのに、よくトカゲを見つける。【岩トカゲ】と言うトカゲは、皮が岩のように固くて、何回か斬らないとなかなか倒せない。


「トカゲでこれになると、亀はさらに何十回か斬らないと駄目じゃないのかな?」


 次は魔法を使って見た方がいいかな?オーバーキルのような気がするけど、やってみるだけやって見ようかな。


「お、またトカゲだ。【闇の槍】!」




ドガァァァァァァァァァン!!




 トカゲに向けて【闇の槍】を放ってみたが…………


「やっぱり、オーバーキルみたいだね」


 トカゲは跡形も残ってなくて光粒になって消えていた。【闇の槍】は初期魔法にしては、強いが、リリィのINTが高いのもあるから、トカゲは一撃で倒せたのだ。


「トカゲは一撃だったけど亀はどうなんだろうか?」


 リリィは亀のイメージでは、硬いというものだから、亀なら一撃は耐えるのでは?と考えていた。


「でも、なかなか見つからないなぁ……」


 リリィはトカゲに魔法を使った後からも20分ぐらい探していたが、見付からない。


「確かになかなか出会えないわね。亀だから水がある場所とか?」


 もしかしたら、水場にいるのでは?と考えたので、まず水場を探すことにした。



◇ ◆ ◇ ◆ ◇



 水場を探し始めて、さらに20分経った。


「見付けた!!」


 リリィはようやく水場を見付けたのだ。水場の広さは、池と言うぐらいの広さのようだった。


「んー、亀はいるかな?」


 リリィはチョロチョロと周りを見てみる。水場に近付くと……危険察知に反応が出た。


「おっと!」


 リリィは反応に気づき、すぐに後ろに下がった。と、その時に水場から水鉄砲がリリィが先程いた場所に飛んできた。


「水場の中に何かがいる?」


 確認したいが、近付くと水鉄砲が飛んでくるし、水の透明度も良くないので、何がいるのかはわからないのだ。


 水の中には入れないよね……?


 水の中に入るには、【泳ぎ】が必要だ。でも、リリィは持ってないから入ることが出来ない。


「なら、魔法はどうだろう?【闇の槍】!」


 リリィは試しに、水の中にいると思えるモンスターに向けて放ってみた。




ドバァーーーーーーーン!!




 と、水柱が立っているが、リリィには、倒したかは確認出来なかった。


「あ、アイテムボックスを調べればいいんじゃ?」


 アイテムボックスの中を調べるが、それっぽいのドロップ品はなかった。


 つまり、地上からは水中にいるモンスターに攻撃しても、ダメージは与えられないということ?


「なら、水中のモンスターは無視した方がいいわね」


 地上からじゃ、ダメージを与えられないなら、無視するしかないのだ。引き続き、亀探しを始めた。

 さらに10分ほど探したら…………


「ようやく、見付けたか……」


 そこには、岩のような甲羅を背負った亀がいた。【メタルタートル】のようだ。


「まず、【闇の槍】!!」


 亀はこっちに気付いてなかったので、奇襲で【闇の槍】をぶち込んだ。だが……


「耐えたんだ?」


 見た目通りに硬かった。おそらく、物理だけではなく、魔法にも耐性があるようだ。


「だけど、無傷とはいかないみたいね」


 【メタルタートル】は魔法を喰らったため、こっちに気付いたようだ。こっちに向かって突進してきた。

 リリィは慌てずに、横へ避けて、【黒太刀】を放った。亀は攻撃を受ける前に、手足、顔を引っ込めて、防御していた。


「まさか、ここで【からにこもる】を見ることになるとはね……」


 リリィは前にやった懐かしいゲームを思い出していた。そう、ゼニ○メが良く使っていた技だ。

 亀は攻撃を防ぎ、また突進してきた。


 技は突進しかないのか?水鉄砲とかあったら面白かったんだがなー。


 と、思っていたリリィだったが、急に首が伸びてきて、驚いた。


「うわっ!?ろくろ首かよ!?」


 亀は伸びてきた首で噛み付いてきたが、距離があったので、攻撃は喰らわなかった。


「驚かした仕返しよ!」


 リリィは伸びてきた首を戻そうとする亀に、近付いて、亀の下に【影の守り人】を使って沢山の手を作り、潜り込んだ。


「【メタルタートル】も亀なら、弱点は同じよね!?」


 影で作った沢山の手で甲羅の下から押し上げて、ひっくり返した。


「ギャウ!?」


 亀はジタバタと動くが、元に戻れなくて、リリィの斬りつける攻撃を喰らうしか出来なかった。

 何回か斬ると、体力が尽きて、光粒になって消えた。


「よし、これが正しい亀の倒し方よね!!」


 リリィは満足して、アイテムボックスを調べたら…………



 亀の甲羅×2



 が入っていた。どうやら、目的のアイテムは手に入らなかったようだ。やはり、自分のLUKを持っても、目的のアイテムがすぐに出ないようだ。


「くそっ!諦めない!!」



◇ ◆ ◇ ◆ ◇



 そこから3時間経って…………


「6匹見付けて3個かぁ……」


 3時間も探し続けて、最初の亀も含めて6匹だった。その中、〈不純物の鉱石〉を落としたのは3匹だけ。


 先にいるモンスターは、レアドロップ品を落とす確率が下がるみたいだな。


 スライスみたいな最初から出るモンスターなら、レアドロップ品を落としやすいが、先に進んでいくと、通常ドロップ品を落とす確率が高くなっている。

 つまり、この亀だとLUKが高くても、他の人だと極まれだが、リリィだったらたまに落とす程度にしかならないようだ。


「少ないけど、手に入れただけでもマシかな」


 リリィはそう考え、街に戻ることにした。途中でトカゲに襲われたが、【闇の槍】で倒しまくった。



◇ ◆ ◇ ◆ ◇



「はぁっ!?ライトメタル成分の〈不純物の鉱石〉を3つも見付けただと!?」

「うん、間違いなくライトメタルだよね?」

「ああ、そうだが……。

なぁ、聞きたいんだが、どうやったんだ……?」

「いえいえ、特別なことはしていませんよ。亀を3〜4時間探し回って倒しただけですよ〜」

「そ、そうか…?」


 ガドはまだ納得してなかったが、追求する気はなくなったようだ。


「また3時間ほど、借りるね」


 ガドに料金を渡して、鍛治を始めた。


 まずは、全て、〈鉄インゴット〉に変えて、スキルレベル上げを始めた。



◇ ◆ ◇ ◆ ◇



 ふむ、3時間だけじゃ、全て使い切れなかったから、さらに3時間プラスして、鍛治を続けた。


 それで6時間、〈ライトメタルインゴット〉も合わせて全て使い切った。このような武器が出来た。


 鉄の剣×28

 鉄の槍×14

 鉄のレイピア×6

 長剣ライトメタル×2

 欠けた剣×3



 が出来た。欠けた剣以外の武器はSTRが平均10となっている。簡単にSTRが高い剣は作れないようだ。何かの工夫が必要らしい。


 ふむ、スキルレベルは大分上がったから、ここまでにするか。


 鍛治を終わらせて、ステータスを更新した。



ステータス


リリィ


種族 座敷童子ざしきわらし


 HP 580/580

 MP 385/385


 STR  151

 DEF  65

 AGI  180→210

 DEX  39→59

 INT  171

 MDF  125→145

 VIT  140

 LUK 9999

 ポイント 0



 金額 813800yen



〈スキル〉


浮遊術Lv.36、武器解放Lv.33、ステップLv.37、危険察知Lv.32、魔屍のオーラLv.27、黒太刀Lv.31、製薬術Lv.27、サモンテイムLv.28、純闇魔法Lv.18、鍛治Lv.15


〈称号〉


幸運を司る者、ユニークを倒し者、聖母を殺めし者



〈装備〉


 武器 聖母殺しの剣 STR+90 AGI+50 LUK-50%

 頭防備 輪廻の髪飾り DEF+20 INT+40 スタミナ補正-50% LUK-50%

 体防備 菊花の和服 DEF+15 AGI+20 LUK-50%

 腕防備 なし

 脚防備 草履 AGI+2


 アクセサリー


 その一 スライムの指輪 DEF+2

 そのニ 疾走の指輪 AGI+2

 その三 邪心のロザリオ INT+80 MDF+100 LUK-50%


〈サモンテイム〉


・ドーラ(夢魔の人形) レベル2





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