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24.中ボス戦

中ボスとの戦いになります。



 ようやく、リリィとドーラはーーー、


「着いたか。中ボスへの扉に!!」

『はい、ここまで、モンスターが多かったから時間がかかりましたね』


 そう、道を塞ぐほどにモンスターが出てきた……までは言わないが、それなりのモンスターが出てきたため、ここまで来るのに、1時間ぐらいはかかったのだ。


「体力は、少ししか削れてないけど、一応、〈バナバナポーション〉を飲んでおいて」

『はい、わかりました』


 召喚モンスターにも道具を使わせることが出来るんだ。持たせてやりたいけど…………


 召喚モンスターにも、ポーションのような道具を使えるが、アイテムボックスがないから、持たせることが出来ない。手に持つやポケットに入れるなどは出来るが、戦いになると邪魔になってしまうから却下。

 その件のことはあとで考えることにしたリリィ。


「じゃ、中ボスを惨殺するわよ!」

『はい、お任せください』


 リリィは中ボスの扉を開けた。そこは、ミノタウロスの時と違って天井があったから屋内だった。周りを見るが、少し暗めで、四方の壁が見えない。




「キキキッ!!」




 暗闇から出てきたのは、真っ黒な骨で出来たシャンデリアのような化け物だった。名前は【シャンデの骨董】で、形はシャンデリアのようで六本の爪みたいのが上にむけて立っていた。それがグルッと丸に囲んでいて、真ん中にドクロのような本体があった。


「キキキッ!」


 敵は後ろに下がると、黒い骨であって、暗闇の中に紛れて見えなくなった。


「ドーラ、後ろを任せる」

『はい』


 リリィとドーラは背中を合わせて、敵の居場所を探った。


「むぅ、見えないな…」

『どうやら、浮いているみたいで、足音もありません』


 視覚や聴覚で探ろうとしても何も感じない。と、その時に横から動きを感じて二人はとっさに前へ跳んだ。


ガッ!


 地面に刺さったのは六本の内の一本だった。


「あそこね!」


 リリィは【黒太刀】で伸びてきた場所に放った。ドーラは〈ミスリルの剣〉で刺さってきた爪のような物に切り掛かった。どちらかの攻撃か、両方なのか…………




「ギガアァァァァァ!!」




 と、悲鳴が聞こえた。聞こえた悲鳴は伸びてきた先からだった。


「行くわよ!」


 リリィは接近戦で戦うために悲鳴が聞こえた先に向かう。だが、次の爪が何本か伸びてきた。


「だぁっ!?」

『!!上からも来ています!』


 ドーラの叫びによって、リリィは上に目を向けると、一本の爪が伸びてきた。


「舐めるな!」


 正面からの攻撃は細かいステップを繰り返して避ける。上からの攻撃は、【黒太刀】で軌道をずらして当たらないようにした。


『さすがです。マスター』


 ドーラはすかさずに、攻撃してきた爪に攻撃を加えた。


「ギガァァァ!!」


 リリィはまだというように、【黒太刀】を撃ちまくる。


「はぁぁぁぁぁ!!」

『私も撃ちまくりますか』


 伸びていた爪はもう戻ってしまい、剣での攻撃が出来ないから、ドーラもリリィの真似をして、【霊針】を飛ばす。


『針まみれになって消えなさい』




◇ ◆ ◇ ◆ ◇




「あれ?悲鳴が聞こえない?」


 しばらく、【黒太刀】と【霊針】を撃ちまくっていたのだが、途中から悲鳴がなくなっていたのだ。


「もしかして、もう終わった?」

『いえ、まだのようです』


 ドーラが前に進んで姿を確認しようと思ったが、敵の姿がなかったのだ。


「あの攻撃の嵐からよく逃げられたわね」

『アンデットは、痛みは他のモンスターより感じにくいので、無理矢理に抜け出したかもしれません』

「かもね。また攻撃してきたら、先程みたいに攻撃し続ければいつかは倒れるでしょうね」


 リリィはそう言って、リリィとドーラは背中を合わせて次の攻撃を待った。


「あれ?それは何だろ?」


 リリィが見つけたのは、青い光のようなものだった。と思ったら、青い光はこっちに向かってきた。


「敵の攻撃!?」

『鬼火です!』


 ドーラが言った『鬼火』はリリィも知っている。wiwnで知ったのだ。中ボスの攻撃で、当たったら〈火傷〉状態になり、猛毒と同じようにダメージを受け続けてしまう。


「だが、真っ直ぐにしか飛ばせなかったはず!」


 リリィは真っ直ぐに飛ばせないことも知っているから避けるのは簡単だった。だが……


『マスター!全四方からも鬼火が来ています!』


 そう、鬼火の厄介さは、六本の爪と同じのように六個の鬼火を生み出されて全四方から飛ばされてくるのだ。


「だが、当たらないわよ!『影の守り人』!」


 リリィは『影の守り人』で自分の影から短剣を10本、生み出す。そして、〈浮遊術〉で短剣一本ずつ鬼火に飛ばしていく。

 飛ばされた影の短剣は鬼火と相殺した。残った4本の影の短剣を鬼火のおかげで敵の姿が見えていたので、そこに飛ばした。


「ギガァッ!?」


 ドーラも敵の本体に近付き、傷を付けていく。

 リリィも敵に近付くと、暗くて見えなかった体力バーが見えた。元は4本のバーだったが、今は残り1本になっていた。


 もうここまで削ったんだな。思ったより、私達の攻撃力が高かったからかな?それに、〈ミスリルの剣〉の効果のこともあるしね。


 リリィがそう考えながらも切り続けていたら、残り少しになっていた。と、その時に、敵が青い炎を纏まって突進してきた。




「最後の足掻きだね」

『はい、そうですね』




 二人はすぐに敵から離れた。リリィは【闇の槍】、ドーラは【霊針】を発動してまだ燃え続けている敵に向かって放った!!




ドバァァァァァァァァァッ!!




 敵は、トドメを刺されて光の粒になって消えていった……


「ふぅ、終わったみたいだね」



『おめでとうございます。リリィ様は中ボスの【シャンデの骨董】を討伐しました』



 お、中ボスもアナウンスが入るんだ。



『この扉を通れば街に戻れます。では、その後も頑張ってください』



 と、アナウンスが終わった。この扉を通れば、街に戻れる。扉を潜ろうとしたら……


『あの、すいませんが、もうレベルが100になったので、進化できます。進化しますか?』

「そういえば、進化させるためにここに来たんだったわね」


 リリィはすぐにドーラのステータスを開いた。一番下には今までなかったボタンがあった。


「このボタンを押せばドーラは進化するんだよね。ええと、詳しい情報は出ないか」


 詳しい情報はないから、ドーラがどういうふうに進化するのかはわからない。だが、強くなるのは確実だから、進化させることに。


「ポチッとな」


 ボタンを押すと、ドーラが光った。

 光が止むと、前のは人形っぽさが残っていたドーラだったが、今は人間のように見えて可愛い少女だ。前は前髪が長くて顔を隠していて、目が見れなかったが、今は金髪の髪が整っていて、目もマリンブルーで綺麗だった。身長は前と変わらず、120〜125センチのようだ。


『マスター、どうですか?』

「うん、人間っぽくなったよ。それに可愛いよ」

『ありがとうございます』


 ドーラは笑顔で微笑んでいる。前は長い髪で見えなかったが、今は表情を見れるようになったのは良かったと思うリリィだった。


「確か、前は殺戮の人形だったけど、今は?」


 すぐにステータスを調べた。ドーラのステータスはこう変わっていた。



ドーラ(夢魔の人形〈ナイトメア・ドール〉)


 レベル1(ランク3)


 HP 1200

 MP 800


〈スキル〉


【旋律の泣き声】


 相手一人を80%の確率で〈封印〉状態にする。MP10消費


【霊体分身】


 物理攻撃が効かない霊体の分身を作り出す。HP100とMP100を消費することで作り出せる。分身のHPとMPは消費した分になる。命令しないと動かない。(同時に作れるのは2体まで。3体を作り出そうとしても、失敗します)


【怨霊の波動】


 怨霊の球を作り出す魔法。消費MP50(属性は闇になる)



 武器1 ミスリルの剣 STR+45

 武器2 猛毒の斧 STR+48


 防具  深紅のワンピース DEF+25




 おっ、【霊針】はなくなったけど、新しいスキル、【霊体分身】と【怨霊の波動】が出ている。これは早速試してみたいな。


 そう決めて、街に戻る扉を潜るのは止めて、来たときくぐった扉に向かった。


「まだ時間もあるし、スキルを試して見よう!」

『はい、了解しました』


 進化したけど、ドーラはドーラのままで、リリィは安心した。もし、進化したら新しいAIに変わったら違和感を感じていたかもしれない。今までドーラとやってきたのだから、このまま一緒にゲームを進めて行きたいのだからだ。それに、何故、【殺戮の人形】から【夢魔の人形】になるのかはわからないが、そこはゲームだからと納得しろと言うのか…?まぁ、不都合はないからいいや!!


 二人は元の道を通ってスキルを試すためにモンスターを探し始めた…………



 ついでにステータスも更新しておいた。



ステータス


リリィ


種族 座敷童子ざしきわらし


 HP 550/550

 MP 355/355


 STR  151

 DEF  65

 AGI  180

 DEX  39

 INT  153→171

 MDF  125

 VIT  100→140

 LUK 9999

 ポイント 0



 金額 672600yen



〈スキル〉


浮遊術Lv.33、武器解放Lv.31、ステップLv.32、危険察知Lv.29、魔屍のオーラLv.24、黒太刀Lv.28、製薬術Lv.27、サモンテイムLv.28、純闇魔法Lv.15


〈称号〉


幸運を司る者、ユニークを倒し者、聖母を殺めし者



〈装備〉


 武器 聖母殺しの剣 STR+90 AGI+50 LUK-50%

 頭防備 輪廻の髪飾り DEF+20 INT+40 スタミナ補正-50% LUK-50%

 体防備 菊花の和服 DEF+15 AGI+20 LUK-50%

 腕防備 なし

 脚防備 草履 AGI+2


 アクセサリー


 その一 スライムの指輪 DEF+2

 そのニ 疾走の指輪 AGI+2

 その三 邪心のロザリオ INT+80 MDF+100 LUK-50%


〈サモンテイム〉


・ドーラ(夢魔の人形) レベル1





ドーラが進化しました!

どうでしょうか?

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