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21.ドーラの戦い

一話、出来たので、載せます。



 狩りに行っていたリリィだったが、久しぶりに会う人がいた。


「おや、リリィじゃねぇか」

「あ、ロードさん。フィールドで出会うなんて珍しいですね」


 そう、出会ったのはロードのPTだった。ボスを倒したのはリリィ、クナイとロードのPTだけだから会うとしたらロードのPTしかないのはわかりきっているが…………


「確かに、広いフィールドで出会うなんてなかなかないしな」

「そうですね」


 と、ロードと話している時に、ロードのPTの人も話に加わってきた。


「あ、リリィちゃんだ!」

「おっ、リリィちゃんじゃないか」


 まず話しかけてきたのは、出会った時はHPが少なくなりMPも使い果たしていて足手まといになっていた後衛の男女の2人だった。


「そういえば、自己紹介はしてなかったわね。私はエルフのミネアだよー」

「俺はヒューマンのケイだ。この前のポーション、助かったぜ」


 さらに前衛の人もリリィの前に出てきて自己紹介してきた。


「あたしはドラゴニアのカザミだよ。あの時はありがとうね」

「おらはドワーフのガードンだ。この前はサンキューな」

「おいおい、リーダーの俺を差し置いて、自己紹介すんなよ。ああ、俺はこいつらのPTのリーダーをやっているヒューマンのロードと言うもんだ」


 これで、ロードのPTの自己紹介は終わった。リリィ達も自己紹介をすることに。


「リリィです。皆さんも知っていると思いますが、座敷童子をやっています。では隣の子は……あれ?」


 さっきまでいたクナイが横にいなかった。もしかしてと思って後ろを見ると………

 クナイはブルブルと震えてリリィの身体に隠れるように座って丸くなっていた。


「その子、震えているけど、どうしたの?」

「ああ……、この子はね……」


 リリィはまた首元を掴んでロードのPT前に突き出した。


「はぅはぅ……」

「こら、ロードさん達が自己紹介しているんだから、人見知りしてないで、自己紹介しなさい」

「はぅ…、わかりました……わ、私はワーキャットのクナイですぅ……、リリィの臨時PTをやっていますぅ……」


 クナイは人見知りしつつも、きちんと自己紹介を終えた。自己紹介が出来たクナイを褒めるように頭を撫でてやる。


「ふにゃぁ…」

「この子は重度の人見知りみたいだからこの態度は許してあげて?」

「ま、まぁわかった。って、リリィがPTを組むなんて、何かあったのか?」

「そうよ!私達のは断られたのに」


 エルフのミネアがまだ丸くなっているクナイを睨む。その視線に気付いたのかクナイはビクッとし、声を漏らしていた。


「ひぅっ」

「こら、怖がっているじゃないか」


 カザミがミネアの頭を軽く殴ってやめさせる。軽くやったが、ドラゴニアの力は高い。


「痛っ!!」


 ゴッと音がし、ミネアは頭をおさえて痛がっていた。


「痛いわよ!馬鹿力なんだからもっと抑えなさいよ!」

「だったら睨むのは止めとけよ」

「むぅっ……」

「すまないな。うちのミネアがバカをやっちゃってさ」

「いえ…、大丈夫ですぅ」

「クナイもその人見知りを治すように努力しなさいね」

「はぃぃ……」

「よし、で、なんでPTを組んでいるでしたっけ?掲示板は見てないのですか?この子が掲示板に書いたのですが」

「そうだったのか?もしかして、ボスと戦いに向かっている時じゃないか?」

「そ、そういえば……、掲示板にそれっぽいのが書いてあったような……」

「なるほど。それでロードさんのPTは知らないみたいだね」


 リリィは納得し、どうしてPTに入れてあるのか説明した…………



◇ ◆ ◇ ◆ ◇



「な、なるほど……」

「まさか、モンスターと間違えて襲ったとはね……」


 皆はまだ丸くなってリリィの後ろに隠れているクナイを見て呆れていた。それに、同情もしていた。


「まぁ、リリィちゃんに殺されなかっただけでも運がいいのに、PTも組んでもらえるなんての」

「リリィちゃんもそれほどに非道ではなかったわけだな」

「……あなた達はね、私を何だと思っていたのよ?」


 カザミとガードンの言い草にリリィはジト目で見ていた。


「まあまあ、リリィもカザミとガードンの言うことを無視していいから。良かったらフレンドにならねぇか?」

「フレンドですか?いいですよ」

「私も!」


 ロードと、ミネアとフレンドになり、あとカザミ、ケイ、ガードンともフレンドになった。ついでにクナイにもフレンド登録をさせた。ミネアは少し嫌々だったが、フレンドになって貰えたようだ。

 フレンドになったところで、リリィ、クナイはロードさん達と別れた。


「クナイ、もう大丈夫?」

「は、はい。人数が多いと何を話せばいいかわからなくなって頭の中が真っ白になってしまうんです……」

「よほどの重度だね。まぁ、今はゆっくり治していけばいいから。あ、モンスターだ」


 リリィ達の前に出てきたのは、【鉄棒のポンタ】1匹と【三角ホース】3匹だった。【三角ホース】は、額に三本の角が生えた馬だ。


「はい!4匹なので2匹ずつでやりますか?」

「いや、ドーラを呼ぶからクナイはポンタの1匹だけでいいわ。『召喚』!!」


 リリィが召喚すると、先程、武器と服を変えたドーラが出てきた。


『マスター』

「武器を変えたし、戦ってみて。あの馬の3匹ね」

『了解しました』


 ドーラはミスリルの剣と猛毒の斧を持ってモンスターに突っ込んだ。武器の重さは変わっていないようで、スピードは遅くなっていない。


「「「ヒヒーン!!」」」


 3匹の馬は、同時に鳴いて、突進してきた。だが、ドーラはそれを読んでいたらしく、右に避けて、右の馬の足を狙っていた。


「ヒヒン!?」


 右の馬は足を斬られて勢いよく前に倒れて地面を削っていた。


『1匹目』


 ドーラはそう呟き、倒れた馬の首を切り落とし、1匹目は消え、次に突っ込んできた馬を【霊針】で顔に当てて動きを止めた。


『2匹目』


 今回も首を狙い、切り落とした。これで最後の1匹。


「ヒィヒヒン!!」


 鳴いたと思ったらスキルが発動したようで、三本の角が光っていた。角攻撃の威力が上がるスキルだろうか?


「ヒヒーン!!」


 スピードも上がる効果があったようで少し速くなってきた。だが、ドーラには無駄だったようだ。




『アアアアアアッ!!』




 ドーラは【旋律の泣き声】で相手に〈封印〉の状態異常にした。そうなると…………




「ヒヒン!?」




 光っていた角が普通の角になり、スピードも落ちていた。そう、〈封印〉はスキルを封じる状態異常だ。

 スピードが落ちて、相手が驚いている時に、ドーラはその隙を見逃すわけでもなく首を狙った。


『3匹目』


 ズバッと首を切り落としたドーラ。これで任された敵は全滅した。


『マスター、終わりました』

「お疲れ様。武器はどうだった?」

『はい、前より首を切り落としやすくなりました』

「よしよし、それは良かった。では帰っていいよ」

『はい』


 ドーラの下に魔法陣が現れて、消えた。


 ドーラの方は終わったし、クナイの方は……


「これで終わりです!」


 ちょうど、トドメを刺しているとこだった。


「お疲れ様」

「あれ、ドーラはもう倒しちゃったんですか!?」

「うん、そうだけど?」

「ドーラも強すぎですよ……」

「まぁ、イベントの時は私と互角だったから、強いよ」


 話も終わり、続けて狩りを進めた。時々、ドーラを呼んでレベルを上げた。今のリリィのステータスは…………



ステータス


リリィ


種族 座敷童子ざしきわらし


 HP 400/400

 MP 300/300


 STR  119→126

 DEF  45→65

 AGI  150→180

 DEX  19→39

 INT  133→153

 MDF  125

 VIT  60→100

 LUK 9999

 ポイント 0



 金額 212600yen



〈スキル〉


浮遊術Lv.25、武器解放Lv.28、ステップLv.28、危険察知Lv.20、魔屍のオーラLv.21、黒太刀Lv.23、製薬術Lv.27、サモンテイムLv.10、純闇魔法Lv.8


〈称号〉


幸運を司る者、ユニークを倒し者、聖母を殺めし者



〈装備〉


 武器 聖母殺しの剣 STR+90 AGI+50 LUK-50%

 頭防備 輪廻の髪飾り DEF+20 INT+40 スタミナ補正-50% LUK-50%

 体防備 菊花の和服 DEF+15 AGI+20 LUK-50%

 腕防備 なし

 脚防備 草履 AGI+2


 アクセサリー


 その一 スライムの指輪 DEF+2

 そのニ 疾走の指輪 AGI+2

 その三 邪心のロザリオ INT+80 MDF+100 LUK-50%


〈サモンテイム〉


・ドーラ(殺戮の人形) レベル68





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