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19.初のPTプレイ

はい、どうぞ!初のPTを組むリリィちゃんです。


「ほぇー、ここが【ミディアの街】ですかー」


 今、リリィとクナイは【ミディアの街】の広場にいた。

 リリィはそのまま狩りに行っても良かったんだが、その前に確認したいことがあったから街の広場に来ていたのだ。確認したいこととは……


「やっぱり、表示されているわ……」


 リリィの目の前には、ボスを討伐したら名前が登録される石があった。



【激昂のミノタウロス】を討伐し者



1.リリィ(ソロ) 〈00:19:26〉

2.リリィ、クナイ(2人PT) 〈00:08:52〉

3.

4.

5.

6.

    ・

    ・

    ・

    ・




 と表示されていた。しかも、討伐時間も10分をきっていた。


「また目立ちそうだわ……、まぁ、私はもう諦めているからいいけど、クナイの方は……」

「おわっ!?10分以内に討伐するなんて、さすがです!!リリィ!」


 凄い!と言って抱き着いてくるクナイ。


「貴女はお気楽でいいのね……」

「はて?」


 クナイはまだ気づいてないようなので、リリィはその後、どうなるのかじっくりと話をしてあげた。




「ええっ!?わ、私も活躍したと思われてしまうのですか!?」

「私もあの時はそこまで考えてなかったわ。おそらくは、貴女もPTに誘われまくる可能性が高いわね」

「わ、私がですか!?無理無理ですぅぅぅぅぅ!!」

「私に無理と言われてもねぇ……」

「だったら、私があとで掲示板に、リリィが一人で討伐したと書き込んでおきます!!」

「それは……まぁ、私との約束を守るならいいわよ」

「ありがとうございます!掲示板はあとで書くとして、これからは狩りに行きますか?」

「そうね、一応聞いておくけど、クナイは魔法は使える?」

「いいえ……、使えません」

「なら、ゴースト系がいる【死血の城】は除外だね。じゃ、獣系が多い【緑丘の草原】で狩りをするでいい?」

「あ、はい!」


 物理攻撃が無効されるゴースト系がいる【死血の城】だとクナイは役立たずになり、意味がないので、物理攻撃が効くモンスターがいる【緑丘の草原】に向かうことになった。



◇ ◆ ◇ ◆ ◇



「はぁっ!」

「ポン!?」


 早速、モンスターが出てきたので、クナイに任せることにした。【鉄棒のポンタ】と言うモンスターで、ただ鉄棒を持った漫画に出てくるようなタヌキのようだった。1匹だけだったし、クナイの実力を見るためにリリィは離れて、戦いを見守っている。

 その戦いとは…………


「やはり、私と同じスピード型で、スピードを使い撹乱させて攻撃するやり方だわ」


 クナイは忍刀と、手裏剣を両方持って、クナイは手裏剣を投げて隙が出来たところに忍刀で斬るで戦っている。

 クナイは【ステップ】を使っているが、最小限に、リリィと違って連続で使わないで避ける時しか使わない。

 戦いを見ているうちに、戦いが終わった。ポンタは急所である首に忍刀で切り裂かれて消えていった。


「やりました!!」

「お疲れ様。クナイはAGIを結構上げているのね」

「はい、痛いのは嫌ですからね!!」


 ポンタと戦ったクナイだったが、その身体には傷は一つもなかった。ポンタはスピードはあんまりなく、パワーで押すモンスターだが、傷一つもないとは、クナイはプレイヤースキルが高い証拠だ。


「もしかして、こういうようなゲームを前にやったことが?」

「いえ。掲示板ばかり弄っていた口なんです」

「それにしても、避けるの上手いよね?」

「痛いのは嫌ですからね!」

「ははっ……、それだけで全ての攻撃を避けられるものなのかな……」


 単調な答えに苦笑するリリィだった。


「その実力だったら一人だけでボスを倒せるんじゃない?」

「えっ!?無理無理です!!AGIは高くてもスタミナに限りもありますし、STRも20に近いですし……」

「あれ、STRが低いね?」「うん、ポイントはAGIに注ぎ込んでいるから80近くになっているけど……」


 ふむ、STRが少しは高くなれば、時間はかかるが、一人で倒せるかもね。


「今、思い出したけど、ボスとの戦いで、リリィは全く疲れていなかった?【ステップ】をあんなに使っていたのに……?」

「あ、知らなかったっけ。私の種族は、座敷童子で、全く疲れない身体なの」

「ええっ!?全く疲れないって、スタミナに関わるスキルを使い放題じゃないですか!?LUKがカンストしているだけなら凄いのに、ずるくないですかぁ?」

「確かに、ずるいかもしれないけど、座敷童子になると、必ず子供の姿になり、リーチも短くなるし、服関係しか装備出来ないデメリットがあるの」

「確かに、服関係しか装備出来ないのはキツイですね……。でも、リリィはボスの攻撃は全く受けていませんでしたよね」

「私のAGIは150だからね」

「ひ、ひゃくごじゅう!?早過ぎないですか!?」

「やっぱり、そうゆう反応になるね……。それも秘密だよ」

「あ、うん!でも何故…?」

「そうね……」


 リリィはカリンに呪い装備のことを説明したように、クナイにも教えた。スキルは秘密にしているが…………




「ほぇ……、なんてな人なのよぉ、まさか、武器と防具がほとんど呪いの装備だと見えなかったよぉ……」

「これは絶対に秘密だからね」

「う、うん!それで、ステータスが高いんだね」

「そうね、呪いのデメリットは、帳消しになっているからほとんど使えているけど、貴女が私の真似をしても強くなれることはないから、気をつけてね」

「はい、マイナスがあるかわからないけど、もしLUKが0かマイナスになったら何かが起こるかわからないから怖いしね」


 例えばドロップ品がなくなったり、急に周りにモンスターが沢山ホップされたりとか……

 βテストでも0やマイナスになった人はいなかったのか、そういう情報は掲示板でも出なかったのだ。


「あ、話が長くなったわね。じゃ、少し狩りをしたらログアウトしましょうか」

「あ、はい。もう遅いですし、私も掲示板に書き込まないとね!」


 と、しばらく狩りを続けて、ログアウトした二人であった…………






とある掲示板にて。


【雑談スレ・プレイヤー編◆8◆】



5.今のところ、目立っているプレイヤーはロードさんとリリィちゃんだけか?



6.確かに、他に目立ったプレイヤーはいないものね。あ、ロードさんのPT、そろそろボスを倒しに行くらしいよ?さっき街を出たとこ。



7.おおっ、ようやくかぁ?



8.>>7そう言ってやるなよ。PTの全員で確実に次の街に行きたいから鍛えすぎるほどがちょうどいいの。



9.あー、確かに。死んでしまったら、クリアしても死んだ人は次の街に行けないよな。



10.だから鍛えすぎるほどがちょうど良いからね。



11.お、おい!広場の石を見たか!?



12.見てないが……、何があったんだ?



13.とにかく、見てない人は見てこい!それで何故、慌てているのか、すぐにわかるから!!



14.お、おう?行ってくるから慌てんなよ……



15.んー、クリアした人が出てきたとか?



16.なっ!?ロードさんはさっき街を出たとこだぞ!?見てくる!!



17.私も!!




 掲示板の大部分は広場に向かった…………




◇ ◆ ◇ ◆ ◇




59.またリリィちゃんが、ボスに挑んだって!?



60.しかも、知らない人の名前も付いていた。クナイ?聞いたことがないわ。



61.それより、討伐時間を見たか!?2人PTで8分52秒だぞ!!



62.アリエネー……(´Д`)



63.リリィちゃんがソロで19分ぐらいだったよね……?



64.ということは、クナイと言う人がリリィちゃんと同じぐらいの実力を持っていると……?



65.ゴクン……



66.ゴクンッ……



67.それに、リリィちゃんはソロで進むと言ってなかったっけ?



68.クナイはリリィちゃんのリアル友と言う可能性は……?



69.あるかも、それとも、リリィちゃんに実力を認めて貰えたからPTを組んでいるとか……



70.あー、あるかも〜。



71.ち、ちょっと待ってください!!



72.へっ?

>>71誰なの?



73.あ、すいません。クナイと言いますが……



74.本人がキター!(゜▽゜)



75.まさかの本人だー!(゜▽゜)



76.>>73ええと、何故、待ってください?



77.実は、私、クナイはリリィちゃんについていっただけでボスとは戦ってないんです……



78.なんと!?



79.なんだよー、リリィちゃんが討伐していた…………えっ?



80.ええっ?



81.ええええええええええええっ!?



82.ち、ちょっと待って!?つまり……、リリィちゃんは1人で討伐して10分以内だと?



83.あ、はい。私は回避だけに専念しなさいと言われたので、一度も攻撃してないんです。



84.あ、召喚モンスターは?



85.>>84いえ、召喚してなかったです。一人だけでボスを嬲っていました…………



86.マジかよ……、リリィちゃんの攻撃力はどうなってんだよ?)゜0゜(ヒィィ



87.まあ、あの動画を見た後じゃ、嘘だと思えないよな……



88.そういえば、何故、クナイさんはリリィちゃんと組めたの?



89.あ、そこが気になる!何かしたの?



90.ええと、そこは言いにくいのですが……



91.言わないではなくて、言いにくいって?マジで何かしたのかよwww



92.えっと、モンスターと間違えてPKをするところでした……



93.は?



94.はぁ?



95.はぁっ!?



96.PKって、物騒なことをしたのかよ!?それで組んでくれたな!?



97.そこは運が良かったのぉ……。私も相手がリリィちゃんだと知った時は殺されるかと思いましたから……。あの時はマジで怖かったわ((゜Д゜ll))



98.よく助けてくれたな……、って、何故、モンスターと間違えていたのかよ?リリィちゃんのことを知っているなら間違えるとかはないだろ?



99.>>98あ、掲示板でリリィちゃんのことを知ったけど、その時は動画を見てなかったから顔を知らなかったの。そして、周りにはモンスターがいなくてユニークモンスターと勘違いしたの。



100.それで、間違えたわけかwww



101.土下座をして許してもらって、PTを組んでくださいとお願いしたの。



102.土下座をしたんだ……、まぁ、PKをされるところだったのに、許してもらえただけでも運が良かったのに、さらに組んでもらえるなんて、運がいいじゃないか。



103.うん…、臨時PTだけどね。



104.ねぇ、何故、ボスに挑んで次の街に連れてもらえたの?



105.あ、そこはリリィちゃんが次の街の周りで狩りをするからついでに、ボスを倒してあげるみたいな?って感じで連れてもらえた。



106.マジかよwww狩りをやるついでにボスを10分以内で討伐するなんて、規格外だな!?



107.>>106うん…、そこは同意する。私はリリィちゃんとフレンドになったけど、足を引っ張っているような気がする……



108.確かに、リリィちゃんは規格外だよな……



109.まぁ、そこはリリィちゃんだからな……






 というように、リリィちゃんの規格外さがわかる掲示板であった……





いつも感想、評価、指摘をありがとうございます。感想が多いので、返事が出来ない時がありますが、指摘は助かっています。

これからもよろしくお願いします。

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