K 光を求めて
親に認められたくて頑張ってた。
私は道化になっていた。認めて欲しいだけ。
認められないくらいならば私は闇に身売りする。
悪魔の嘲笑が聞こえる。
それでもいい。それでいい。
愛されないなら死んで構わない。
私らの生命はそれだけ安いものだから。
心の病は治りません。
王子様もお姫様も居ません。
ジジイと馬鹿な家族しか居ません。
ばあちゃんは味方してくれるけど、私はあくまでイカれた娘。
光なき夜に蜘蛛は踊り、悪魔は笑う。
娼婦のように煌びやかな夜に、身売りしたら…
そんな想像すると興奮する。
限りなく興奮する。
ナツキが男に騙される未来を想像し、ヤり捨てされるのを想像すると興奮する。
その話をあの子達にすれば彼らは私を認めてくれるだろう。
「お前は異端者だな。」
「愛の受け取り方を間違えた異常者…」
嫌悪の目を向けられる娘は生きてる感覚を覚えた。
もうひとりで生きていける。
双子は何かを感じとり、娘に触れた。
「お前は気高き女だ。儚く強く生きよ。」
「お前の未来に幸あれ。」
双子は1つの…いや、ひとりの人間として娘の中に戻ってしまいました。
「本当に良かったのかねぇ…」
「これがあの子の在るべき姿だ。離れよう。」
「バイバイ、常闇の姫君。」
常闇の姫君は今日も元気に生きています。
そして諸伏の名を冠する女王は影ながら姫君を守り、諸伏の名を冠する王は永遠と物語を紡ぐのでした。
黙示録これにて完結