魔法使いの弟子は楽じゃない!〜魔法トレーニングはイケメン兄と〜
転生したらグレーテルの番外編です。
なろうラジオ大賞ように、かなり短くしています。
フルバージョンは本編の番外編として投稿する予定です。
本編に興味があったら読んでみてください。
「森の中で魔女さんに出会ったの♪ お菓子の家に住む魔女さんは実は大魔法使いでした♪」
「グレーテル、なんだかとっても楽しそうだね。」
ヘンゼルが、わけのわからない歌を歌い出した私に苦笑いする。
‘呆れ顔でもやっぱりあなたはまぶしいよ。’
光り輝く兄に、ひとりツッコミを入れる。
「グレーテル、まだまだ余裕ね。」
「集中力の訓練だから、歌でも歌えって言ったのはお師匠様でしょ?連続魔法攻撃への防戦中に、変なことさせないでくださいよ。」
何をしてるかって?今は楽しい歌の時間!じゃなくて、私と兄のヘンゼルの二人で魔法攻撃に対する実践演習中なのだ。さっき私がお師匠様と呼んだゲルダという女性は、私たちの魔術のお師匠様。数ヵ月前に森で記憶を失くして放置されてた私たち。自分たちが森に捨てられたんだって‘分かってた’私は、そばにいた兄と森の奥にあると‘知ってた’お菓子の家を見つけてそこでゲルダに出会った。
「ヘンゼル、攻撃が甘くなってるわよ。」
攻撃魔法を習得したばかりだというのに、兄はすごい。言い忘れてたけど、私たちのお師匠様は、実は宮廷魔導士。しかも、知る人ぞ知る筆頭宮廷魔導士だった大魔法使い。行き場がない私たちに住む場所を提供してくれただけじゃなく、魔力があるならと、使い方を教えてくれた。ヘンゼルにも自然界からマナを取り込むって方法を伝授してて気づいたら攻撃魔法を使えるようになってた。イケメンって、何でもできるのがディフォルトなのかしら?ともあれ、今はその魔法の実践訓練の真っ最中だってわけ。
「じゃぁ出力40にあげよっか。」
ゲルダがニヤリと笑う。
「えっ?そんなの聞いてない。」
「そりゃそうだ、言ってないモン。」
ゲルダが杖を振る。
大きな音と衝撃が走り、防御壁にひびが入る。ヘンゼルの魔法は攻撃特化。だから防御は私の担当。私が崩れれば、兄は攻撃を成すすべなく受けることになる。
「グレーテル、信じているよ。」
‘その笑顔ずるい。兄なのに、兄だけど、兄だからってまたわけわかんない兄の三段活用しちゃうじゃないっ!ドキドキするのは間違ってるんだから、ダメだよ自分。落ち着け心臓!’
変な鼓動を落ち着かせようとしたら同時に集中力が増したらしい。防御壁が強化された。怪我の功名?ちょっと違うか。
「その呼吸を忘れちゃダメよ。」
ヘンゼルの攻撃をいなしながらゲルダが笑う。かくして魔法トレーニングは休みなしで続くのだった。
1000文字以内って、難しいですね。
上手くお話がまとまいることを願います。
誤字・脱字をはじめ、わかりにくいなどありましたらメッセいただけると嬉しいです。
本編はコチラから↓
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