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嫌。 もう知らん

 テントを出て外の兵士に声をかけるけど結果はだいたい同じ。

 不細工な彫像が増えてきて、さすがに騒がしくなってくる。


「そこのお前っ。 止まれっ。 何やってるっ?」

「何やってるって、害虫駆除ですけど? あなた偉い人ですかぁ?」

「私はここの騎士だっ。 許さんぞっ」

「許さないのはこっちですよ。 警告もしたし、手を出すまでは耐えてあげた。 ボクが力のない小娘ならどうなってたんでしょうね?」

「いい加減な事を話すなっ」

「聞く耳がないなら、最初から聞かないでもらえます。 ボク……機嫌悪いんで。 ここの駐屯地全滅したら、全部あなたのせいですからねぇ」


 頭上に手をかざして魔力を収束。

 駐屯地を覆うほどの構成陣を展開する。

 

「どうしますか? フェルミナに会わせるか、戦争前に全滅するか? …………?」


 少し離れた場所に通常では考えられない程の魔力が立ち昇り、ボクの構成陣が破られる。

 なに?



「きれい……」


 目が見開かれる。

 綺麗、凄い、かっこいい。

 魔力の出元に立つのは、スリムな体形の薄い水色の電気騎士。

 左手の細身の盾、構成陣を切り裂いた実剣。


 あひゃー。

 スパロボでもMSでもなくMH型だとぉー?

 ボクが見た挿絵はかっこいいけどもっとゴテゴテしてて、腕がロケットになって飛んでいきそうな形だったぞぅ。

 萌えるーーー。



 騎士は置き去りに瞬時に電気騎士の元に向かう。


 フィフィフィフィフィフィフィフィフィフィ…………。

 チッチッチッチッチッチッチッチッ…………。

 ガッガッガッガッガッガッ…………。。


 近づくと聞こえる駆動音。

 キャー、うるせぇー。

 はぁ~、これこれぇ。

 やっぱりこうでないとねぇ。


「お前どこから入ったっ? ジュノスから離れるろっ」


 ジュノスってゆーんだぁ。

 あぁ~。

 頬ずりしちゃうんだからねぇ〜。

 冷たくて気持ちいい〜。

 アハアハアハアハ。


「なにしてんだっ? 気持ち悪っ。 こら、動くぞ離れろ」


 あはぁ〜。

 スリスリスリスリ。

 タキナいなくて寂しくて、シュリの効果も切れてきた上に対応悪くて最悪だったのに、こんな出会いがあるなんてぇ。

 ほしぃ〜。ほしぃ〜。

 うへへへへへ。

 



「おい女っ。 シャルマンの騎士か? 大人しく投降しろっ」


 かっこまれたぁー。


「失礼いたしました。 私はファーレン王国ビッテンフェルト家のユフィと申します。 微力ながら加勢に参りました。 ぜひフェルミナ殿下に取り次ぎ頂きたいのですが?」

「信じられる訳ないだろっ」

「こちらに簡易ですが親書も持参しております。 正式な物はビッテンフェルト家の船で夕刻には到着する予定です。 取り次ぎ頂けるなら大人しく待ちますのでお頼み申します」

「頭の上で手を組んで地面に伏せろっ」


 なぜみんなこんな美少女の話を聞いてくれないんだっ。


「こちらが名乗って取り次ぎを求めているのに、失礼ではないですか?」

「口を開くなっ。 早くしろっ」

 



「嫌……もう知らん。 フォーミダブルストーム……リリース」


 構成陣が浮かび周りを囲う兵士達を強風で吹き飛ばす。

 

「なんだとっ!? くそっ、セラ様お願いします」

「うぃーっす」


 ボク目がけて実体弾が射出されるっ。

 ちゃんと足を狙ってる。 うん、正確。

 このセカイ……と言うか生まれて初めての銃火器だけど問題ない。

 しっかり見て躱す。

 これなら魔法の方が危険度は高い。

 レーザーとかあるのかな?


 おっと、今度は捕まえにくる手を躱していく。

 さすがにMH型の動きはスムーズで速い。

 どこまで動く? ボクより速く動くのかなぁ?


 ジュネスが盾に収納していた剣を抜き放つ。

 ボクに狙いを定めてるけど迷いがあるね、そんな剣は当たらないよ。

 

 アイテムボックスから駄剣を取り出して盾を思いっきり殴る。

 ゴィィィィィィィィィィンッ。

 おぉ、良い音ー。硬い硬い。

 防壁も張ってあるね。

 かすり傷程度は付いた? 


 次は装甲。

 なまくらを掻い潜りスネ辺りの装甲を叩く。

 ふむ、凹んだ。

 

 手持ちを黒龍丸に換えて思いっきり振りかぶる。

 せぇーのっ。


 ズシャーーーッ。

 ちょっと切れたね。

 これ、なんとかなるか?


 あらっ、ジュノスもスイッチ入ったっぽ?

 速い速い。

 死んじゃう死んじゃう。

 あっはっはー。


 防壁は……。うん、防げるけどかなり吹っ飛ばされるぅ。

 次は魔法。 

 コクピットに向けて手をかざす。

 魔力収束、構成陣展開。


「痛覚干渉魔法ダイレクトペイン……リリース」


 あらっ、弾くのねっ。弾くのねっ。

 機体に当る前に霧散する。

 妨害、消去じゃなくて防壁。コクピットはフルシールドってか?


 機体の方はどうかな?っと。

 事象干渉系統魔法。


「エターナルブリザード……リリース」

 

 ピキッ。ピキッピキッピキッ。

 周囲の大地と空気が瞬時に凍りつきジュネスの装甲も凍りつくけど動きに影響はなさそう。

 そうそう。水の中から宇宙空間まで何でもござれだったっけ?

 イヒヒッ。


作品を読んで頂いてありがとうございます。

面白いと感じてもらえたら、いいね、ブックマーク、☆評価お願いします。


至らない点が多数あると思いますが減らして行けるように頑張ります。

作品は今後も加筆、修正あります。

投稿は不定期です。


先に閑話的作品を投稿して……と思ってたんですが、本編と大幅にズレてきたので書き直しか別の作品になりますね。

一緒に読んで評価いただけたら嬉しいです。

本編の執筆が忙しく更新は止まっております


https://ncode.syosetu.com/n2673im/


カスタムキャストでイメージを作ってみました。


※画像はイメージであり、実際のものとは異なります。

挿絵(By みてみん)

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