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しっかり私を愛して下さい

 まさかステータス画面やマップがあったなんて。


 あっ、違う違う。

 そもそも「ドキLOVE」にステータス画面がないんだよ。

 マップ画面だって場所移動用の簡単マップしか無かったし。


 ミネルバが親書を準備してくれてる間にカトレアから魔装機についてレクチャーを受ける。


 神器、魔装機とは戦闘しない事。

 できれば操者のみを倒して確保する事。

 通常は操者の持ち物に収納されているから起動させる前に確保出来れば一番良い事。

 ロボットっぽいけど生き物なので自然治癒力があるし回復魔法も有効な事。

 簡単に数が増やせる物じゃないから戦闘後は取り合いになって、その後の戦略に影響がでてくる事などなど。

 

 ミネルバに地図と簡易な親書を貰って部屋を出て、待っていてくれたタキナと話しながら部屋に向かう。


「ユフィ。 今度は何処に行こうとしてるんですか?」

「ジュノーまで行ってくるよ」

「私をほったらかしてですか?」

「ごめん。 連れていけない」

「そーですか。 そーですか。 ほったらかしにして、いつまでも待っててくれると思ったら大間違いですからねっ」

「返す言葉もないです……」


 彼女がギュッと抱きしめてくれる。


「ちゃんと捕まえておかないと、みんな離れてしまいますよ」

「うん……」


「さっ、部屋で夕食にしますよっ」

「もう行くよ」

「だぁめぇです。 フェルミナ様の船はもう出てますし、今から出ても夜中です。 二時間後に出ても朝には着きますね? なら、しっかり私を愛して下さい。 いいですね?」

「はい……」




「行ってらっしゃい」

「行ってきます」


 もう一度ゆっくりと唇を重ねる。

 彼女がいるから頑張れるのに、彼女といたいから何もしたくない。

 だけどみんなも助けたくて。


 さてと。

 ボクの一番早い移動手段は短距離転移の連続使用なんだけど、きっと魔力不足になる。

 短距離転移は出来るけど長距離転移は出来ない。

 転移や飛行、回復って過程がイメージ出来ないのに使えるけど魔力をバカみたいに消費する。

 この二つだけじゃなくてイメージ出来なくても使える魔法があるから、定型的に用意されてるのかな?

 ファイヤーやウォーターボールなんかの初級魔法も魔力があれば唱えるだけで使える。

 ゲームのセカイだもんね。

 ジュノーに着いたのに魔力がありませんってのは問題だから、ここはフォーミダブルストームで行こうじゃないかっ。


 城壁から向こうは真っ暗だけと、ラスボスチートで問題ない。

 自動補正で見えるし、閃光魔法で目眩ましなんてのも心配ない。

 見えなかったらジュノーまで閃光魔法で目立ちながら駆け抜けるだけだけどね。


 走りながらフォーミダブルストームを使うけど思ったほど追い風効果がない。

 でもこれ以上威力を上げるとボクの進路が更地になってしまう。


 まっ、いっか。

 いやいや、生き物達に申し訳ないので止めておこう。

 探知に引っかかる人くらいは避けれるけど、さすがに全ての生き物を避けていくマネはできないからねぇ。


 少しづつ闇が薄くなってくる頃合いに近づいてくる一団がある。

 速いね、付いてこれるのかぁ。


 もうジュノー領には入ってるはず。

 足を止めると、五人組に囲まれる。

 ローブに身を包んでいるので何者かは分からない。

 ってか、他国の騎士の姿なんて知らない。


「おい、お前。 何処にいく?」

「質問の前に何処のどなた様ですかぁ?」

「舐めた口をっ」


 ローブの男が剣を抜き放つ。

 抜きますか? そうですか。


「止めないかっ」


 ローブの一人(女性みたいだね)が男を制止してフードをとる。

 うわぁー、長い水色の髪をポニーテールにした美人さんだぁ。


 「部下が失礼いたしました。 我々はコーラル所属の騎士でジュノーの警備に就いております。 私は隊を任されております、シュリと申します。 この様な時ですので貴方様の身分をお教え頂きたいのですが?」


 ボクもフードをとって女性騎士と目を合わせる。


「ファーレン王国ビッテンフェルト家のユフィです。 フェルミナ王女に微力ながら加勢に向かう途中です」

「何か証はございますか? フェルミナ様とはどの様なご関係で?」


 ミネルバの親書を取り出して渡す。

 親書は国王宛になっているけど、別に見られてまずい事は書いてない。


「フェルミナは学友です」

「この親書については真贋が確認出来ませんので保留にいたします。 ご学友と言うなら王都からですね? 王都から来るには時間的におかしくはございませんか?」


 シュリが剣を抜き、周りの四人も抜剣して構える。


「さっきの速さならおかしくはないと思いますが? シュリさん達も付いてきたじゃないですか?」

「あんな速さで走り続けられる人間はいないと思います」

「そうかもしれませんね。 やり合ってもいいですが、フェルミナに確認してからでもいいのでは?」

「確認が取れるまでこちらで待機頂きたいですが?」

「確認して戻ってくるなら数日かかる可能性すらあるし早くても夜だよね? 夜明けまでには着きたいんだよね。 戦況を教えてくれたら待つけど?」

「それは出来ません」

「ですよねぇ……。 真面目だねぇ」


「ならゲームをしませんか? 五分以内に貴方方を無力化できたらボクの勝ちで勝手に通る。 出来なかったらここで待機するってのは?」

「受ける理由がありません」

「いいよ。 勝手にやるから」


作品を読んで頂いてありがとうございます。

面白いと感じてもらえたら、いいね、ブックマーク、☆評価お願いします。


至らない点が多数あると思いますが減らして行けるように頑張ります。

作品は今後も加筆、修正あります。

投稿は不定期です。


先に閑話的作品を投稿して……と思ってたんですが、本編と大幅にズレてきたので書き直しか別の作品になりますね。

一緒に読んで評価いただけたら嬉しいです。

本編の執筆が忙しく更新は止まっております


https://ncode.syosetu.com/n2673im/


カスタムキャストでイメージを作ってみました。


※画像はイメージであり、実際のものとは異なります。

挿絵(By みてみん)

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