今日はそうゆぅ日なのですよっ
「兄様。 もう大丈夫です。 後は自分でやりますから……」
「ああ」
意識しちゃうと、恥ずかしくて顔から火を吹きそう。
何言っちゃってんだろうボク。
兄様が出てから湯船からあがり、制服をさっと魔法で洗浄してから洗う。
体を拭いて髪を整え用意してあるガウンを羽織って兄様の部屋に入る。
「兄様、ありがとうございました」
「ああ、構わない。 夕食にしよう」
「はい」
テーブルの上には食事が用意してあって、温かそうに湯気がたっている。
量もあって五人分はありそう。
「ユフィちゃん」
「?」
「夕食取りにいったら図書室前でぐるぐるしてたから入ってもらったよ」
開いた扉の向こうにタキナの姿が見える。
「タキナぁ……」
傍にかけよって抱きしめて、彼女の短くなってしまった髪に触れる。
悲しくて、涙が止まらない。
「戻れ……って、伝え……たのに……」
「ユフィ様の側付ですので」
「あわせる……顔が……ないのに……」
「泣き虫さんは放おっておけませんからね」
「ごめんね。 ごめんね。 ごめんね」
「ユフィ様。 髪はまた伸ばせばいいんです。 思い出はまた作ればいいんです。 生きていれば二人の時間は続いていくんですから。 守っていただいてありがとうございます。 それに、短い髪も良いなって思ってたんです。 愛してますよ、ユフィ」
そっとボクの顔を上げて唇を合わせてくれる。
暖かい。
そのまま彼女に入っていく。
柔らかくて……優しくて……甘い。
嬉しくて、やっぱり涙がでる。
「シーズ。 私は何を見せられているんだ?」
「若いね。 仕方ないなぁ。 ほら、チューーー」
「…………」
「痛い痛い。 取れる取れる」
「タキナ、遠慮するな」
「ありがとうございます。 ですがユフィ様のお世話をしなければいけませんので」
「エヘヘへっ」
「あーーーーん」
「はいっ、あーん」
「もぅ、ほっぺに付いてますよ」
「んーー」
「はいはい」
「私は何を見せられているんだろうなぁ」
「ほい、あーーーーん」
「…………」
「痛い、痛いからっ」
「タキナ、お風呂まだだよね?」
「兄様お風呂借りますねー」
「ああ」
「行こっ。 洗ったげるっ」
「はい」
はぁ、歩き方も服を脱ぐ仕草も全てがキレイ。
「タキナ……」
「もぅ、また……」
もう整えられてるけど洗い易くなってしまった髪が寂しい。
身体に傷がつかなくてホントに良かった。
上気した顔と身体が湯けむりに包まれて美しい。
ダメ。興奮が止まらない。
洗って綺麗に流した身体をまたボクが汚していく。
お風呂上がりにシーズが用意してくれたフルーツジュースが火照った体に染み込んでいく。
タキナが手伝いに行こうとするけど、彼女にべっとり引っ付いて足を止める。
もう離れたくない。
「くひひひ、へへへへ」
「もう、品がないです」
「私はいったい……」
「痛い。 痛いからっ。 なんでぇ?」
「先回りだ」
コンコン。
「お兄様ぁ、こんな時間になんですかあー? ひゃー、ユフィにタキナまで? なんでなんでぇー?」
寝衣姿の姉様が入ってくるなりボク達に飛び込んでくる。
その格好で歩いてきたの?
「姉様? 姉様こそなんで?」
「私が呼んだ。 妹が来てるのに知らぬのも寂しいだろうと思ってな。 さっさと連れていってくれ」
「嫌です。 今日は兄様も一緒に寝てください」
「なんでそうなる?」
「兄様。 今日はそうゆぅ日なのですよっ」
「アイシャも呼ぼうよ」
「ダメです。 それは狭いし兄様がしんどいです。」
「そうなの?」
寝室に兄様と姉様を連れていって兄様を寝転がしてから飛び乗る。
「なんでこうなる?」
兄様を枕にして三人で寝転がる。
「ふふふっ、逃がしませんよ」
「ユフィ様、さすがに私は……」
「兄様構いませんか?」
「好きにしろ」
「ニシシっ」
「兄様、姉様、大好きです」
「…………」「あたしも大好き」
「タキナ大好き」
「はい。 大好きです」
「あたしも大好き」
「姉様、もう少し離れてください。 キツイです」
「やーよー。 ほらほらほらほらぁ。 こっち向けー」
「あーーーーーん。 タキナぁー」
「じゃあ、私もっ」
「エへへへへ」
「私は何をさせられてるんだ?」
「うるさいぞー。 朴念仁ー」
「兄様にchu」「ならあたしもchu」
「タキナはボクー」「はいっ」
「あたしはタキナにもchu」
「…………」
くはぁー。
みんなすきぃー。




